eラーニングマガジンに関するお問合せ、ご質問等は下記までご連絡ください。
eラーニングマガジン編集部
elmag2@nextet.net
Mr.サイトウ
:
よくわかりました。ところで、「ITSSV1」と「ITSSV2」を比較したときに、コンサルで何か変わるところはありますか。
大石雄氏
:
「ITSSV1」から「ITSSV2」になって、ドキュメントが整備・構造化され、記述もより具体的で現実に近づいたと考えているのですが、「ITSSV1」を基にあまりに自社流にカスタマイズして導入を行ったところは、かなり調整をしなければならないと感じています。このようなケースの場合は、なるべく「ITSSV2」の記述に近づけるようにコンサルしないと、またITSSが改訂されたときに大変だと思います。すでに、ITSSは2006、2007……、と毎年更新・改訂されることがアナウンスされていますので。
Mr.サイトウ
:
そうですね。ところで、実際に中小企業でITSSを導入しようというところは増えているのでしょうか。
大石雄氏
:
現実的な話をしますと、認知度はありますが、中小企業の関心自体があまりありません。何故かといいますと、「『大企業から入れろ』と言われて入れた」とか「『大企業からこういうふうに入れろ』と言われたが無理だ」というところが先に来ているようなのです。ですから、自主的な導入というところまではまだまだといったところでしょうか。
Mr.サイトウ
:
そうなのですか。
大石雄氏
:
ただ、私の「Uメソッド」では「中小企業こそITSSは必要だ」と思っています。それは、「利益につなげることができる」という理念を持っているからです。ITSSを導入しても利益があがらなければ意味は無いと思います。例えば、ITSSの研修ロードマップに沿って人を育てたとします。しかし、会社はボランティアではないので、人を育てること自体が目的ではなくて、育った人がさらに稼いでくれるからようやく利益がでるのです。会社に利益が出るから人を育てているわけですね。それで、「人財育成のためだけにITSSを導入」しても、やり方によっては中途半端に終わってしまうことが多いのではないかと思うのです。ITSSの導入によって育った人がさらに結果をもたらして、初めて「ITSSを入れた意味があったね」というところまでが「Uメソッド」の理念です。そのための教材や研修なども用意したり、最適なもの、フィットするものを開発したりすることができます。ですから、ぜひ関心を持っていただきたいと思っています。
Mr.サイトウ
:
わかりました。最後に、大石様の今後の方向性といいますか、目標をお伺いしたいと思います。
大石雄氏
:
そうですね。最近、私の周辺で「UISS(情報システムユーザースキル標準)」の関心が非常に高まっており、質問もよくされるようになってきました。「Uメソッド」の考え方を踏襲し発展させて、「UISS」にも対応できる"現場で使えるメソッド"を作って行きたいと思っています。
Mr.サイトウ
:
ありがとうございました。
■大石 雄氏プロフィール
昭和39年生。株式会社イーネット代表取締役社長。株式会社デュープロセスコンサルティング監査役。ITSSユーザー協会正会員。日本プロジェクトマネジメント協会正会員。プログラマ、SEなどの現場での豊富な経験を経て、現在ではコンサルタントおよびビジネスセミナー講師として活躍。コミュニケーション、問題発見解決力、プロジェクトマネジメント、オブジェクト指向などが研修の専門分野。リスク管理ゲーム、交渉力ゲームなど、独自開発のゲームを使ったユニークな研修も多数実施し、高評価を得ている。「誠実、真実、責任感」をモットーに、単なる理想論ではなく現場寄りで具体的なソリューションを提供している。著書に
「これならできる! ITSS導入・運用ガイド Ver.2対応」
(ラトルズ)がある。
↑TOP
この記事の感想をお寄せください
お名前:
(省略可)
メールアドレス:
(省略可)
コメント:
Copyright©2006 Next Education Think.All Rights Reserved.
掲載の文章・画像の無断使用・無断転載を禁止します。
特集1:小誌編集長 Mr.サイトウが直撃インタビュー!日本のITに未来はあるのか。加速する受験生の「工学部離れ」を検証する。後編
特集2:小誌編集長 Mr.サイトウが直撃インタビュー!株式会社イーネット ITSSコンサルタント大石雄氏に聞く ITスキル標準導入のポイント(最終回)
(2)
特集3:eラーニングコース紹介 よりリアルでダイレクトに & ストレス度を定期的にチェック、心の病を予防する!サイバックス株式会社 「ケースで学ぶメンタルヘルス『セルフケア編』『マネジメント編』」
特集4:IT資格の取得学習の効果や如何に!?「IT資格完全マスター NET*Project - ∞」モニター実施レポート