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 インストラクショナルデザインとは、システム的なアプローチを教育に取り入れ、学習者、開発者、教育プロジェクトの要件を最適に統合し、教育を開発する手法であり、教育・心理研究の知見や学習理論に基づいた、教育の設計・実施のための枠組みとガイドラインを提供するものです。

 現代のeラーニングには不可欠のインストラクショナルデザインについて、みなさんにより知識を深めてもらうため、インストラクショナルデザインの専門企業である株式会社インストラクショナルデザイン 代表の中原孝子氏に情報をご提供いただきました。


■効果的なE-ラーニングは、インストラクショナルデザインナーなくしては実現できません。
 効果あるE-ラーニングを実現するためにはインストラクショナルデザインが重要です。日本にはなかった経営戦略に基づいた研修のデザインが必要であり、その専門家がインストラクショナルデザイナーです。

 経営戦略を分析し、経営戦略に沿ったパフォーマンスや組織の改善のために、どのような研修または業務サポートが必要なのかを見極め、何をE-ラーニングに、何を集合教育に、何をOJTにするべきかを、コストも含めて適切な手段を選びます。

 

■現状のE-ラーニングでは『分析と評価の結合』がうまく機能していません。IDはこれを解決します。
 今までの日本のE-ラーニングは、
既存の外部研修を自社に充当していたのと同じような感覚で導入していないでしょうか。
 企業側の業務知識を持った「専門家・Subject Matter Expert(SME)」から提出された内容や要求を「電子的に表現すること」に注力しているというのが現状です。

 しかし、そのコースをどのような評価に結びつけるのか、例えば、顧客評価なのか、業績評価なのか、現場のマネージャーの評価なのか、業界での知名度のアップなのかといった視点によって設計は大きくかわります。

すばらしいSMEが、必ずしもすばらしい研修の設計ができるとは限らず、「受講者」の側に視点を置いた効率的な学習構成を設計できるのは、インストラクショナルデザイナーなのです。
■E-ラーニングは、顧客やパートナー企業、現場スタッフまで含めた人材マネジメントの一環です。
パートナー企業やディーラ企業への研修の提供、そのスタッフのスキル管理、現場からのフィードバック、顧客評価の導入などによってE-ラーニングを活用するサイクルが形成できます。E-ラーニングは人材マネジメントや企業評価といった経営戦略の一部として活用できるのです。

中原孝子氏Profile

中原 孝子(なかはら こうこ):
国立岩手大学卒業後、米コーネル大学大学院にて、教育の経済効果、国際コミュニケーション学を学ぶ。その後、慶應義塾大学環境情報学部武藤研究室訪問研究員として、インターネットを利用したデータマインニングやE-ラーニングなどの研究に携わった。
米系製造販売会社、金融機関、IT企業にてトレーニングマネージャーとして活躍し、平成14年5月 株式会社インストラクショナル デザインを設立。
ASTD会員、慶應義塾大学環境情報学部研究員

■株式会社インストラクショナルデザイン

業務内容:インストラクショナルデザインに関する各種サービス
・ コンサルテーション(研修全般やE-ラーニングソルーション)
・ E-ラーニングソルーションの提供
・ カンファレンスやセミナー開催
・ 関連雑誌、Webサイトへの記事投稿や執筆など
・ E-ラーニングや研修全般のデザイン
・ E-ニングを含めた各種コンテンツ作成
・ 学習管理システムやツール販売(インストラクショナルデザインツールやオーサリングツールなど)

 

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