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・ SMM の全体像
SMM の全体像は以下の通りです(まだ ITSS のみです。何卒ご了承ください)。 CMM 同様に、レベル1からレベル5まで定義しています。
レベル 1 : |
スキル標準導入の初期レベル |
レベル 2 : |
スキル標準が社内で認知されているレベル |
レベル 3 : |
スキル標準がビジネスに結びついているレベル |
レベル 4 : |
スキル標準によりビジネスがリードしているレベル |
レベル 5 : |
スキル標準が国際的に使われていて、グローバルビジネスに貢献しているレベル |
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いかがでしょうか。読者の皆さんの組織の ITSS 導入の成熟度はどのくらいのレベルでしょうか。これから一緒に考えてみていただきたいと思います。
まだ案になりますが、各々のレベルの定義について以下に解説します。
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レベル 1 : 初期レベル(スキル標準導入の様子眺めの段階) |
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診断ツールでエンジニアの ITSS 職種のレベルの診断をおこなっている。 |
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ITSS キャリアフレームワークに自社のエンジニアを分布したものを作成しているが、具体的対策はまだない。 |
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明確な教育体系は持っていない。または、持っていても ITSS 以前に作成したものをそのまま使用している。教育は教育。 ITSS とは関連していない状態。 |
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明確なビジネス戦略がなく、受託業務(親会社、関連会社から)などをこなすことで手一杯の状況。 |
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レベルの認定は認定基準に基づいたものではなく、診断ツールのレベル診断のみ。 |
いかがでしょうか。
上記の内容は、IPAも含む各種関連団体が実施している実態調査中のアンケート項目と重なる部分が多いことに気づかれる方もいらっしゃるのではないでしょうか( IT人材市場動向予備調査(前編)(中編)(後編)、 全国ITスキル調査等々)。上図の条件を現在の組織の全体像と照らし合わせて眺めると大変よいと思われます。深読みすると日本全国の平均と自社の分布とのギャップを認識でき、不足している職種なども分かってくることでしょう。しかし、そこまでです。つまり、SMMレベル1とは、「具体的行動にまでは発展していないレベル」とお考えください。
このレベル 1 に近い状態の組織もあると思います。逆に、自分たちはこんなにレベルが低くないという組織もあると思います。それだけスキル標準導入の品質のバラツキが大きいのです。私は、一刻も早くこのレベルから脱却して、より高いレベルに移行できるようにしていただければと考えています。また、高いレベルの組織の場合は、より高いレベルに到達するためには、何が必要なのかを考えるヒントにしていただきたいと思います。
次回は スキル標準成熟度モデルの レベル 2 を解説したいと思います。 |
■清水千博 氏プロフィール |
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1974 年外資系コンピューターメーカー入社。長年マイコン開発システム(現:組込みシステム)の営業マネージャ、マーケティングマネージャ、 SE マネージャを歴任。その後 SE 教育マネージャ(日本およびアジア)となり活躍。 SE 認定制度および教育プログラムの確立と実施を行い、 SE 認定制度をアジア諸国( 7 カ国)に展開した。 ITSS 、 UISS のみならず、 ETSS のノウハウまで持つ数少ないコンサルタント。
2005 年 10 月 ( 有 )KB マネジメント設立
URL : http://www.kbmanagement.biz/
e-mail : shimizu@kbmanagement.biz
ITSS ユーザー協会正会員( 2004 年)
ITSS ユーザー協会認定コンサルタント( 2006 年 11 月)
ほか、現在 ITSS ユーザー協会教育企画委員会委員、 ITSS ユーザー協会スキルコンテンツ作成委員会委員、 ITSS ユーザー協会スキル標準委員会委員、 ITSS ユーザー協会 ETSS 実証研究ワーキンググループメンバーとしても活躍中。
【出版物】
「ソフトウェア・メトリクス:生産性、品質の計測方法からその全社的展開まで」(日経 BP 社)
原著:『 SOFTWARE METRICS: ESTABLISHING A COMPANY-WIDE PROGRAM 』 By Robert B. Grady, Deborah L. Caswell |
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