eラーニングマガジンに関するお問合せ、ご質問等は下記までご連絡ください。
eラーニングマガジン編集部
elmag2@nextet.net |
|
● 「相手の判断に頼る質問」では問題が見抜けない |
相手が「自分の判断で回答できる」質問では、問題を見抜くことは難しい。ここで自分の判断で回答できるとは、以下のような質問及び声かけである。 |
[相手が自分の判断で回答できる質問及び声かけ] |
・ |
大丈夫か。 |
・ |
問題ないか。 |
・ |
進捗はどうか。 |
・ |
順調か。 |
・ |
何か私がやることはあるか。 |
・ |
何でも相談してほしい。 |
・ |
問題があれば、私に言ってくれ。 |
|
|
これらが、なぜ駄目かを考えてみよう。実は、これらは全て「相手の尺度」に委ねているからである。危ないのは相手の尺度はいくつかの理由で「実際とは異なること」を見せるということだ。
具体的に考えられるの「実際とは異なること」とは、@能力不足、認識不足による「誤報告」や、A問題を上司やPMに知られたくないという「虚偽の報告」などがある。どちらも問題で、プロジェクト現場では頻繁に発生している厄介な事象である。
だからこそ、プロジェクトマネージャの責務として、この「@誤報告」とA「虚偽の報告」は確実に排除するように行動しなければならない。
では、どんな質問をすればよいのか。それは簡単である。相手が自分の判断で回答できない質問――主観的な回答ではなく、できるだけ客観的に回答できるものにすればよい。 |
PM: |
設計の進捗今、誰が、誰と、どのドキュメントを使って行っているのか?この一週間の担当者毎のスケジュールと作成ドキュメント、仕様検討の議事録を見せてほしい。
|
メンバー: |
はい。こちらです。 |
PM: |
メンバーAのドキュメントが他のメンバーのドキュメントと比べ、極端にレベルが異なる。これは、どういう理由か? |
メンバー: |
実は、メンバーAは、体調が芳しくなく、3日間休んでいました。その間他のメンバーがカバーしたので。 |
PM: |
了解。Aのエリアを見直そう。ここでリスクホール(リスク顕在化につながる可能性がある穴)になるかも知れない。すぐ関係者を集め、協議しよう。 |
メンバー: |
はい、了解しました。 |
|
エビデンス(証拠)を必ず提出させるような質問は、本当の進捗、課題把握がしやすくなる。優秀なPMは質問に関するこういうテクニックをいくつももっているものだ。
次回も、これに関することを説明していきたい。 |
|
|
|
|