eラーニングマガジンに関するお問合せ、ご質問等は下記までご連絡ください。
eラーニングマガジン編集部

elmag2@nextet.net

特集1:パーソナルスキル(ヒューマンスキル)に焦点を当てた国内初のITSSセミナー 企業経営者・人事・研修ご担当者のための最新「ITスキル標準」人材育成セミナー
 いま、IT技術者をはじめとするビジネスパーソン全体に求められている最重要スキルが「パーソナルスキル」(ヒューマンスキル)といえます。「eラーニングマガジン」編集部では、パーソナルスキルの中の主に「コミュニケーション」に焦点を当てた国内初のITSSセミナーである「企業経営者・人事・研修ご担当者のための最新『ITスキル標準』人材育成セミナー」(主催 株式会社パンネーションズコンサルティンググループ/株式会社ネクストエデュケーションシンク 開催日2007年4月26日<TKP田町ビジネスセンター>)を取材してまいりましたので早速ご報告いたします。

 第一部 基調講演「ITスキル標準を活用した自律人材育成について
 〜ITSSはロジカルコミュニケーションを提供するフレームワーク〜」
(講師:ITSSユーザー協会理事 二和田寛氏) 
 第一部は基調講演として、ITSSユーザー協会理事 二和田寛氏より発表がありました。ITSSは普及から応用の段階に入り、多くの企業でITSSを人材育成や人材戦略に活用する本命に使い方が増えているものの、最も重要なテーマである自律型人材のキャリア創造をどのように支援し、活かすか見え難くなっていることに触れ、すでに崩壊した終身雇用から、自らの雇用される能力を高めるために市場価値基準のキャリアを個人はすでに求めていることを背景に述べられ、 ITSSが自ら市場価値を高めることを目指す自律型社員と、企業が求める経営戦略上の人材像のロジカルコミュニケーションのフレームワークとして、雇用される能力がより高いキャリア形成のナビゲータとしての働きをすることを主張されました。そして、ITSSが定義するスキルの中で、必要性が高くかつ最もスキルが不足している資料として「パーソナルスキル(コミュニケーション、ネゴシエーション、リーダーシップ)」を挙げられ、「これら、とくにコミュニケーション能力は後天的にスキルアップ可能なビジネス・ヒューマンスキル。とくにより上級の管理職になるほど求められるスキルなので、ITSSを活用しながら市場価値志向のキャリアを積んでいくことがとても大事である」と強く主張されました。

 第二部 「ITSSを活かすためのコミュニケーション力
 〜国内初のITSS準拠コミュニケーション診断と連携した人材・研修ソリューション〜」
(講師:株式会社パンネーションズコンサルティンググループ 代表取締役 安田正氏) 
 第二部では、コミュニケーション力のUPを中心に研修や交流分析等のセミナーを展開されている株式会社パンネーションズコンサルティンググループ 代表取締役 安田正氏より発表がありました。まず、実際にあった情報機器の故障によるトラブルシューティング事例と新人の拙いクレーム報告の発言例を挙げ、お互いのコミュニケーションのまずさにより、さらに深刻な結果を招いたことを例にあげられたあと、日本人のコミュニケーション基盤は他国と比べ、あいまいな言い方でも通じてしまう「ハイコンテクスト文化」であることを自覚する必要があり、アメリカ人やもっともローコンテクスト文化に位置するドイツ系スイス人のように「通じない環境」の中で「発言能力」をUPさせることをより意識したほうがよい旨を主張されました。そして、ITSSの「コミュニケーション」スキルの項目に触れ、「これに準拠して訓練を行えば、どこでも通用するコミュニケーション力はしっかり上がっていきます」と述べられました。


 第三部 「ビジネスで必要となる能力の可視化と客観型スキル診断の有効活用ソリューション」
(講師:株式会社ネクストエデュケーションシンク 代表取締役 斉藤実氏) 
 第三部では、診断サービスのベンチャー企業である株式会社ネクストエデュケーションシンク 代表取締役 斉藤実氏より発表がありました。まず、ITSSの最新動向として、情報処理技術者試験と各スキル標準(「ITSS」「ETSS」「UISS」)の比較を行い、また経済産業省の発表資料である「高度IT人材の育成を目指して(案)に対する意見募集について」において、各情報処理試験が、各スキル標準のどの部分をカバーするかなどを現状報告した後、いまキーワードのひとつとなっている「人間力」を、経済産業省の「企業の求める人材像調査2007」と「社会人基礎力」の切り口から考察し、企業が若年者を採用するに当たり最重要視する能力として最も高いものが「コミュニケーション能力(85.7%)」であり、これは雇用・就業形態が異なっても変わらないことを上げ、一方でグローバルな視点(「21世紀スキルパートナーシップ」)でも、コミュニケーション力が「ソフトスキル」として重要視されていることを挙げられました。そして、どのような診断でもって、そのような不可視な部分を客観的に数値化し、よりよい人材を獲得していくかについての独自のノウハウを披露されました。


 まとめ
 「最近の若い者は……」とはよく聞く言葉ですが、若年者のほうからは「説明責任を果たしてくれないと仕事が正確に遂行できない」などという言葉も聞きます。いずれにしてもコミュニケーションの大切さと伝えることの難しさを双方が理解し、双方がきちんと意識して言語、もしくは日言語によるキャッチボールができるようになれば自ずと解決するものだと思います。それをITSSという市場価値を提供するフレームワークを活用してエンプロイヤビリティを意識しながら教育訓練することは、変化の加速度を増す現代においても役に立つことだろうと実感した講演でした。

 
Copyright©2007 Next Education Think.All Rights Reserved.
掲載の文章・画像の無断使用・無断転載を禁止します。
特集1:パーソナルスキル(ヒューマンスキル)に焦点を当てた国内初のITSSセミナー 企業経営者・人事・研修ご担当者のための最新「ITスキル標準」人材育成セミナー
   
特集2:eラーニングコース紹介 IT技術者の登竜門「基本情報技術者」をGetする!株式会社アイテック 「e-BL総合コース」「一日一問コース」
   
特集3:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(26)