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■スキル標準が提示するキャリアパスとマーケットでの人材価値の保証
二和田寛氏
:
昔は会社に入社すると、そこで定年まで勤め上げる事が自身のキャリア形成そのものだと思われていましたが、いまは会社が生涯面倒を見てくれるわけではありません。重要なのは、終身雇用から「終身雇用能力」に移っていることを認識することです。個人のキャリア設計の発想が、近年大きく変化しています。特に、市場価値意識で、MBAや米国公認会計士などの資格に人気があります。この現象は将来への不安への表れかもしれません。そういった観点で「ITSS」などのスキル標準を見た場合、新たな可能性が見えてきます。
編集部
:
それは一体どのようなものでしょうか。
二和田寛氏
:
「ITSS」は、個人にとって市場価値基準の終身雇用能力の形成、つまり、キャリア設計に非常に有効と考えています。「ITSS」に関わる方々は、とかく現状のスキル熟達度や達成度指標に対して右往左往しがちではないでしょうか。"今"を知ることを否定しているのではありません。これらは、将来への立ち位置の確認として重要なのです。社員が自分の人生設計(キャリア設計)を描けているか、意識しているか、気付きがあるかが重要なのです。スキル標準が、その人材のエンプロイアビリティ(employability)を自然と高めるということです。
編集部
:
だから、「ITSS」などのスキル標準の普及や促進が重要視されるのですね。ITSSは、ある特定の会社の中で、数年後の事業戦略を立てるときの指標に活用されることが多いようですが、そのような見方もあるのですね。
二和田寛氏
:
それももちろん1つの使い方に違いありません。ITSSを使い、企業の事業目標から人材育成戦略を立てることは当然ですが、私は、個人の自律意識の高まりに、ITSSが大きな役割をしていくのではと感じています。
私の知るある企業では、採用時に「『ITSS』を使って貴方のキャリア計画を、全面的に支援することを約束します」と言っているところもあります。これを聞いたとき非常に素晴らしい会社だと思いました。
編集部
:
意外に個人から見たスキル標準の方が、今の時代、ニーズがあるのかもしれませんね。
二和田寛氏
:
そうだと思います。それも含め、皆様にはさまざまな側面から
「ITSS NOW!」
を活用していただきたいと思います。
編集部
:
私も大いに活用したいと思います。本日はお忙しい中ありがとうございました。
二和田 寛氏プロフィール
ITSSユーザー協会 理事 情報交流グループ 広告委員会委員長
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