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特集2:人材開発担当者のためのインストラクショナルデザイン 効果測定を有効なものにするために
株式会社インストラクショナル デザイン 代表取締役 中原 孝子(プロフィール
 

 ■インストラクショナルデザインの需要

 2000年に入って、インストラクショナルデザインの本拠地アメリカでも、インストラクショナルデザインeラーニングの導入に伴う必要性からだけではなく、企業の研修デリバリーの50%以上を占める従来からのインストラクターによる指導やファシリテーションのもとでの研修に対するインストラクショナルデザインへの需要が高まってきました。
 また、eラーニングも含め、「どれだけ研修が成果として現場に反映されているか」を見極めるためにもインストラクショナルデザインの考え方がわかっていなければ、測定ができないということもあります。企業の経営ニーズに応えるための研修設計やビジネスとしての研修への期待に応えるための「効果測定」の前提としてもインストラクショナルデザインを学習しておく必要が高まったといえるのではないでしょうか。
 

 ■インストラクショナルデザインとは

 インストラクショナルデザインには、いくつかのモデルや、ISD(Instructional System Development)とか、Instructional System Designとか、Systems approach to trainingなど、いくつかの用語で言い表されることがありますが、そのほとんどすべてに共通していることは、機能的なカリキュラム構築のための方法論(アプローチ)であるということです。
 インストラクショナルデザインのツール(ニーズ分析や学習構成のデザインなど)もさまざまなバリエーションがあります。時には、ある一つの方法論だけを使うことによって研修構成が可能になる場合、それらのバリエーションのいくつかを組み合わせることによって、「解決策(ソリューション)」としてのカリキュラム設計が可能になる場合などがあります。インストラクショナルデザインの概論を学び始めると、それが例えば、ソフトウェアの開発のアプローチやプロジェクトマネジメントと似ていることに気付かれるかたも多いと思います。つまり、「インストラクショナルデザイン」は、ビジネス上におけるさまざまな生産活動やサービスの提供をする際にも使われているシステムアプローチが、カリキュラム構成において行われているものだと考えることもできるでしょう。「プロジェクト」の対象が、ビルの建築やソフトウェアのアップリケーションの製作ではなく、研修カリキュラムであるということが言えるでしょう。
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