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戦略マップを理解するには、ビジョンと戦略の5W1H、つまりWhy(存在意義)、What(何を)、Who(誰に)、When(いつ)、Where(どこで)、How(どのように)について、深く考える必要があります。また、この世の中、他者が存在する以上、3C、つまりCompany(自身)、Customer(顧客)、Competitor(競合他者)との関係を常に意識し、顧客ニーズを満たす上で、他者より秀でているものをビジョンと戦略のコアに据える必要があります。ビジョンを達成する戦略を実現させる上で、自分は他者と比較して、何が得意で何ができるのか。この問いの答えが、企業で言えば経営ビジョン、あなたにとってはキャリアビジョンの発見となるでしょう。
戦略は更に「実現能力」、つまり一般的にバリューチェーンと言われる戦略実現機能ごとの「能力」に分解されます。戦略では、特にこの内のどの能力を得意技にし、どの能力は他者に任せる、あるいは協力していくかを指し示しています。例えば、研究開発型の企業なら、開発機能を重視した戦略となっているでしょうし、マーケティング型なら、宣伝・販売機能に重点を置いているはずです。企業レベルではなく、国レベルで見れば、近年の日本は、生産は労働力が安価なアジア諸国に役割が移行しているため、より研究開発指向型の高付加価値戦略を取っています。ところで、あなたの得意とする実現能力は何でしょう? あなたが所属する業界・企業では何が求められていますか?
企業が実現能力を身に付けるための「リソース」として、資金・資産・人材・ITがあります。そして、能力実現のために適切なリソースを確保し、足りない部分は開発・育成していくことが戦略実行上とても重要な課題となります。社員レベルで考えると、知識・経験・体力・資金等と言えるでしょう。ところで、あなたの会社の戦略実行上で求められる人材・能力とは何ですか? あなた自身の知識・経験との適合度はどうですか? もし適合性に問題があるならば、そのギャップを深く見つめてみることです。適合性は、あなたの会社や業界における存在意義や使命、役割、キャリアの積み方を発見する大きな手がかりとなります。あなたはどんな得意技で貢献できますか? あなたにしかできないことは何ですか。この答えの探求は、あなたがこの世に生まれた存在理由の発見につながるのではないでしょうか。
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【思考の流れ】
(1)情報収集 |
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マクロからミクロ・レベルまでのビジョン・戦略情報の収集 |
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背景に関する情報の収集(過去〜未来の変化、潮流) |
(2)整理・分析 |
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戦略マップによる情報の整理・分析・理解 |
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自身の存在意義・求められる使命・役割の理解 |
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自身の知識・経験との適合性の把握及びギャップの理解 |
(3)統合・解決策の導出 |
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自身のキャリアビジョンの明確化 |
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適合性の高い能力をさらに磨き、ギャップを埋めるキャリア形成プランの構築 |
(4)プレゼンテーション |
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社内・上司へのキャリアプランの説明 |
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キャリア形成プランの実行 |
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■小泉 雅史(Masafumi Koizumi)氏プロフィール |
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カリフォルニア大学アーバイン校 経営大学院卒業(MBA)
ブランドハンドバッグメーカーにおける商品開発・営業を経て、日本IBMに入社。ビジネスイノベーションサービス(現 IBM ビジネスコンサルティング サービス)戦略グループに在籍し、大手企業を中心としたさまざまな戦略・業務・システム関連のコンサルティングに従事。
その後、大手化粧品メーカー経営戦略室にて全社成長戦略の策定等を手がけ、
現在は、ベンチャー企業の取締役及び経営コンサルタントとして活躍中。 | |
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