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今日では電話・Fax・メール・そして対面による会議等、コミュニケーションのメディアは豊富にあります。特にメールの普及により、直接の電話や会って話す必要性は大幅に低下しました。であるならば、効率的に会議を開くためには、各コミュニケーションメディアの特徴を一旦整理・理解し、それぞれを業務上発生するコミュニケーションニーズに合わせて最適に選択することがポイントです。図からもわかるように、会議は、動的かつ伝達数も多い"伝達力"に優れたメディアと言えます。しかし、一方で時間的・物理的制約も高いため、"両刃のメディア"でもあるのです。つまり、いざという時には非常に頼りになるメディアですが、乱用は業務効率を低下させることが理解できます。最も効率性の高いメディアはメールです。静的ではあるものの、時間的・物理的制約も少なく、日常のやり取りでは非常に効果を発揮します。つまり、図から分かることは、日常業務では極力メールを駆使しながら、個別担当者へのコミュニケーションでは物理的制約の少ない電話も活用し、多数の社員とのコミュニケーションでは対面による会議を用いていくことで業務効率を最大化できると思考していくのです。
では、会議の運営で心がけることは何でしょうか?
それは、時間的制約、つまり会議時間、及び物理的制約、つまり移動距離等を最小化し、動的特性及び伝達量の最大化を図ることです。そのためには最短時間で業務上の課題について話し合うための事前準備や、対面による動的特性や伝達量を補強するためのホワイトボードやプロジェクターの有効活用、創造的な結論を導き出すためにアウトプットを見据えたファシリテートを心がけることが重要です。そもそも議題がはっきりしない会議等は、それ自体の有効性が疑わしいと言わざるを得ないのです。マネジャーは、常に議題について会議の開催が本当に妥当なのか熟考し、最適な出席者の選定、事前の準備資料の共有化、会議中は最短時間で創造的な結論に至る道筋を考えることを怠ってはいけません。
また、コンサルタントはファシリテートが非常に上手ですが、それは彼らのスキルベースが「ヒアリング」「整理・分析」「解決策の導出」「プレゼンテーション」の一連の作業にあり、これはまさに会議におけるファシリテートに要求されるスキルと一致するからです。以下に、会議で"光る"ファシリテートのための「思考の流れ」をまとめてみました。このようなコンサルタントの思考の流れを日常の会議で実践することで、あなた自身が会社を動かしていけることを実感できると思います。 |
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【思考の流れ】
@ヒアリング(情報収集) |
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会議後の成果物のイメージ及び仮説レベルの結論を事前にしっかり持つ |
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会議の出席者の発言から、成果物の項目に関連する発言を捉える |
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発言されていない項目について、出席者へ問いかける |
A整理・分析 |
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発言をホワイトボードやPCに書き込む |
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成果物の項目への落とし込みを見据えて、発言を類似グループに分ける |
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それぞれの関連性を整理する |
B解決策の導出 |
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グルーピングされた発言を一言で要約してみる |
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各グルーピングの要約を全体で統合し、一言で要約してみる |
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全体・各グループの要約(問題)について、考えられる原因、解決策及びアクションプランを洗い出す |
Cプレゼンテーション |
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発言の要約(問題)の相互関連性と全体像、及び各々の原因、考えられる解決策案やアクションプランについて、問題→原因→解決策の流れでまとめ、発表する |
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■小泉 雅史(Masafumi Koizumi)氏プロフィール |
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カリフォルニア大学アーバイン校 経営大学院卒業(MBA)
ブランドハンドバッグメーカーにおける商品開発・営業を経て、日本IBMに入社。ビジネスイノベーションサービス(現 IBM ビジネスコンサルティング サービス)戦略グループに在籍し、大手企業を中心としたさまざまな戦略・業務・システム関連のコンサルティングに従事。
その後、大手化粧品メーカー経営戦略室にて全社成長戦略の策定等を手がけ、
現在は、ベンチャー企業の取締役及び経営コンサルタントとして活躍中。 | |
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