シスコシステムズ(黒澤保樹社長)は3月19日、学校向けインターネット技術者養成プログラム「シスコ・ネットワーキングアカデミー」のための遠隔実機実習システム「ネットラボ」の運用を、同社社内と大阪工業大学情報科学部(木村磐根学部長)の2か所において開始すると発表した。3月中の試験運用を経て、4月から本格運用を開始する。
「ネットラボ」は、シスコのルータやスイッチで構成した実習環境をインターネットを通して遠隔で利用できるシステム。これまでIT技術者育成教育の中で難しかった実機実習を、e-ラーニングで実現する。
主な特徴は、(1)シミュレーションではない実機実習が手元に機材がなくても24時間できるため、遠隔操作による実機実習が可能、(2)一人で利用できるほか、それぞれ別の場所にいる複数の学習者が議論や相談をしながら実習を進めることが可能、(3)利用予約管理や利用者の学習履歴管理ができ、個別に継続した実習が可能、(4)操作内容が記録されるため、遠隔で実技テストができる――など。
これによって、各学校は実機による学習内容の充実、経費の削減、機材管理の簡素化、新たな学習スタイルの開発などが可能となる。
当面の利用者は、大阪工業大学情報科学部、および「シスコ・ネットワーキングアカデミー」を導入している学校のうち、他の学校のサポートも行うリージョナル・アカデミーの教員で、来年春には、他の学校の受講生にまで利用対象を拡大して本格運用に移行する計画。
大阪工業大学情報科学部は、産学協同教育プロジェクトとして「シスコ・ネットワーキングアカデミー・プログラム」を展開しており、1998年度からCCNAコースを、2003年度からはCCNPコースを開講し、近くネットワーク・セキュリティ(FNS)コースを開始する予定となっている。
シスコシステムズ=http://www.cisco.com/jp/
「シスコ・ネットワーキングアカデミー・プログラム」=http://www.cisco.com/jp/go/academy
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