TIS(船木隆夫社長)と同志社女子大学(森田潤司学長)は3月25日、国内の大学・大学院を対象としたオンライン学習システム「CyberVine(サイバーヴァイン)」を共同で開発し、TISが4月から独占販売を開始すると発表した。
「CyberVine」は、インターネットにアクセスできる環境があればいつでもどこでも講義を受けられるオンデマンド型のオンライン学習システム。講師側に専門知識がなくても簡単に講義を作成、登録、管理することが可能で、教員側の作業を極力軽減することを主眼に開発した。
教員は、ビデオカメラの前でホワイトボードを使って通常の授業を行い録画し、PowerPointなどの講義資料をコンテンツ作成ツール「EZプレゼンテーター」で録画映像と同期させて授業を完成し、Webブラウザで視聴できるようにする。作成した授業内容はサーバーに自動的に蓄積され、パソコンでアクセスすると実際の授業と同じような講義映像と資料、手書き文字と講師の声が、音声・文字入出力ツール「MSTR」(Multimedia
Smart Teacher)によって再現される。
このほかの機能として、メール送信、アンケート取得、電子掲示板、進捗管理、受講期限管理などが利用できる。アナログ回線56kbps以上の通信環境とLinux、SunSparkSolaris8、Windows2000などのサーバーを利用する。
これまでも全国の大学でeラーニングの導入が行われてきたが、そのシステムの多くは企業向け研修用の製品を教育機関向けに手直ししたもので、不要な機能も多く含んでいたため、高い運用コストと教職員に高度なIT知識が必要となっていた。
新システムでは、最初から大学教育に特化してシステム構築することで機能をスリム化し、すでに開発されたツールやモジュールを組み合わせることによって、低コストの運用を可能にしている。
価格は、100ユーザーで基本料金320万円からで、パッケージとASPで提供も可能。同社では、今後3年間で2億円の売り上げを目指す。
TIS=http://www.tis.co.jp/
同志社女子大学=http://www.dwc.doshisha.ac.jp/
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