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4.「共通キャリア・スキルフレームワーク」の課題と改善策 |
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全体として、方向性は正しいと思います。現状の4つのスキル標準(ITSS、UISS、ETSSさらに情報処理技術者試験)の存在は多すぎて複雑です。スキル標準の普及を妨げている要因になっていることは確かだと思います。メリットよりデメリットの方が大きく、その意味でも整理する必要性は高いと思います。特に情報処理技術者試験、ITSS、UISSの3つは、その関係が明確にできると思います。
しかしながら、現状はまだ「第一版」なので、対策が十分にとられているとはいい難いのも事実です。そこで「第一版」における課題を整理し、第二版、第三版につながる改善策を提示しようと思います。以下に、
−キャリアに関して
−知識とスキルに関して
−各スキル標準との関係
の3分野に関して、課題と改善策をまとめてみます。 |
4.1 キャリアに関して
まず、「共通キャリア・スキルフレームワーク」のキャリアに関する共通フレームワークの部分に関して考えてみます。さらに2つに分類します。
−キャリアレベルに関して
−職種との対応
4.1.1 キャリアレベルに関して
キャリアレベルの定義は4つの標準すべてにうまくまとまっています。 |
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「共通キャリア・スキルフレームワーク第一版」より引用 |
しかし、上記レベル1〜3の定義が試験で本当に測れるのでしょうか? 特にレベル3は応用情報技術者試験(AP)に合格すれば3標準ともレベル3に認定されます。これは本当に正しいのでしょうか。常に疑問が残ります。
グローバルスタンダードのスキルとして、PMBOKはあまりに有名ですが、試験に合格するだけでなく、一定時間の経験を求めています。また、最近注目を集めているBABOK(ビジネスアナリシス知識体系)では、一定の経験が先に審査され、認定されて初めて受験の資格が与えられるという厳しい形式になっています。レベル3の「すべて独力で遂行できる」ことを保証するためには、試験のみならずそれなりの実務経験を加味するべきではないでしょうか。そうすれば、「すべて独力で遂行できる」ことを保証できるのみならず、試験の負担も軽減できると思います。
4.1.2 「共通キャリアスキルフレームワーク」と3スキル標準の職種との関係
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「第一版」ではかなり無理やりにまとめた、という印象が強いと思います。
「共通キャリア・スキルフレームワーク」側のみならず、各スキル標準の職種にも課題があると思います。以下に、
−ストラテジスト
−プロジェクトマネージャ
−テクニカルスペシャリスト
−サービスマネージャ
に関して、課題と改善策を考えます。 |
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