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特集4:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(18)

IT教育コンサルタント 芦屋 広太(プロフィール

 あなたはヒューマン・マネジメント能力に自信をもっているだろうか? マネジメントで最も難しい"人間の問題"、これにうまく対処しなくては仕事の成功はない。"人を動かすためには何が必要か"を理解し、適切に行動しなければならない。
 前回は、マネジメントの準備、体制の考え方、窓口担当者の重要性や動機付け、運営などについて概略を説明した。
 そこで、前回までで全体の考慮点についてはほぼ説明を終えたので、今回からは、より具体的な話をしていきたいと思う。
 前回説明したとおり、マネジメントの観点は以下の切り口がある。これを全て問題なくうまくいくような方法を考え、実践していくことが必要になる。
 

1. 総合マネジメント
2. 体制
3. 人の動機付け
4. 運営の検討・実施


 実際には、上記の4つのように綺麗には分類できない。基本的にプロジェクトマネジメントとは、
 

1. できる方法を考える。
2. できる人間を探す。
3. その人間に方針を徹底し、動機付けを行う。
4. 問題の兆候ができるだけ早くマネージャに届くようにする。
5. 問題は自ら判断し、処置する。
6. 再発しないように見直す。


の繰り返しである。この基本を正しく理解し、実践した経験がなければマネージャは務まらない。
 しかし、もっと根本的で大事なものがあることを理解しなければならない。
 それは何か――「目的」である。
 システムの目的が明確で、成功・失敗の評価ができることである。
 だれでも、開発しても使われない、評価されないシステムを作りたくはない。そんな仕事をしても、誰も評価してくれないからだ。このような仕事を担当した人間はモラールを下げ、目的意識をなくし、漠然と仕事をするようになってしまうのである。
 「そんなことが実際にあるのか」と読者の方は思われるかもしれない。しかし、それは実際に存在する……。私はかつてそういうプロジェクトに参加した経験があるからである。よい機会なので、その話を紹介したい。
 
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