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特集1:ITSSレベルチェッカー導入事例 ITベンチャーの育成・支援に活用 あいちベンチャーハウス
■ 客観診断のコンサルテーションへの活用


<ITSSレベルチェッカー 結果画面イメージ>
  ITSSレベルチェッカーによる診断は、ニッチな技術で勝負するベンチャー企業には技術カテゴリが広すぎるのではないかと懸念されましたが、面接診断でベンチャー企業の技術者の特性を見る際の裏付けとしては、まさに妥当なデータでした。ベンチャー企業の売りになる技術と現状のスキルの特性、今後伸ばしたいカテゴリと保有技術のギャップなどの傾向が明確に表れます。面接診断では業務実績(プロセスと成果)のヒアリングをメインの判断材料とし、ITSSレベルチェッカーの評価点数は参考値として利用しました。
 「スキル診断実施に際して重要なことは、1度の評価にとどまらず継続して診断することであり、それによってより正確にスキルの現状を把握することができます。また、数値による技術力向上の確認ができます。」と宮城氏。


■ ITSSと地域業界の活性化

 あいちベンチャーハウスの中野事務局長によると、今後のITベンチャー企業の成長の鍵は、コラボレーション促進とコーチャブル(Coach-able)な起業家であると言います。「コラボレーションについては、特に同業他社との協業化がスムーズに行えるところに成長の起爆剤がありますが、それには起業家の人格が大きく影響します。コーチャブルな人材は自分が何をするかを掴み、かつそのためにはどうすればよいかを自覚しているので、確実な戦略の策定と実行が可能になるでしょう。」
 技術者のスキルを全国共通の指標で表すITSSは、ITベンチャー企業育成支援の見地からも、地域産業に大きなインパクトを与えているようです。ただしコンテンツの開発を主たる目的とする際には、総合的な見地というよりも専門的な技術が要求されるので、また別個の評価が必要となります。一口にITと言っても範囲が広いので、どこまでの評価ができるのかが今後の普及の鍵といえます。
 「現状では、発注者と提供者の立場から、業界または組織内でIT技術者のスキルレベルを客観的に表すスケールとしての普及が望まれます。そのためには、レベルを診断する公的なチェックシステムが不可欠です。TOEICなど語学レベルのチェックのように、ITSS診断ツールがオーソライズされることを期待します。」
 
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