いま、eラーニングがブームである。NRI野村総合研究所が昨年12月に行った調査によると、eラーニングの市場規模は2001年度187億円、2006年度には943億円になるという。
eラーニングマガジン編集部の調査でも、2002年3月現在で、国内におよそ200社のeラーニング関連企業が台頭し、しのぎを削っている。
NEC、日立などの大手企業もeラーニングに本格的に乗り出し、海外で成功を収めた外資系eラーニングベンダーが次々に日本市場に参入してきている。
eラーニング関連のセミナーは軒並み大入りで、企業や学校関係者が、熱いまなざしで勉強中である。なぜ、これほどまでにeラーニングがブームなのだろうか。 |
それは、一般的にいわれる、eラーニングの次のようなメリットによる。
(1)時間と場所の制約がない
(2)個々人のレベルに合わせた学習ができる
(3)関連情報をすぐに参照、検索できる
(4)コンテンツの更新が容易で最新情報が学べる
(5)学習履歴が保存できる
(6)メールなどを使って参加者間のやりとりができる
たとえば、いままでなかなか研修に参加できなかった多忙なサラリーマン、地方の企業でも、eラーニングなら受講可能というわけである。
また、eラーニングは集合研修に比べ、非常にコストが抑えられるというメリットもある。集合研修のような講師代、教室代、出張費などがかからないばかりではない。そもそも集合研修に充てている社員の勤務時間を時給換算しただけでも、一人1日当たり数万円単位
の金額節約ということになる。
もちろん人数やカリキュラムによって大きな差はあるが、一般にeラーニングは集合研修に比べ、数分の1の費用で抑えられるという。
また、学習の管理ができるのも大きな魅力である。教育担当者にとっては、社員一人一人の受講進捗が一目で把握でき、きめ細かな学習指導をすることができる。また、コンピテンシーなども研究されてきており、給与や人事制度との連携もはかりやすく、教育効果の算定も行い易い。
学習の管理は受講生にとってもプラスの側面がある。たとえば、今回の特集3で紹介している「イータイピング」では、グループ内でのランキング表示ができる機能を持ち、モチベーションが高まる。
また、質問回答の管理機能がついていれば、疑問点を専任のインストラクターに質問できるし、掲示板機能がついていれば他の受講生に聞くこともできる。
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