今からさかのぼることちょうど一年ほど前に、政府より「e-Japan重点計画」と、「中小企業IT化推進計画」が立て続けに発表されました。このうち「中小企業IT化推進計画」では、2003年度末までに、中小企業の約半数が電子商取引、いわゆるECなどを実施できるようになることを目標とし、それに向けての総合支援策を講ずることとなっています。
IT化の進展は世界的な潮流であり、世界経済の中での日本の役割と進むべき方向として「我が国が5年以内に世界最先端のIT国家になる」目標を掲げてe-Japan戦略を推進しています。
企業にとって、ITを活用することは、生産性の向上や、ビジネスチャンスの拡大という点で、大きなメリットを生み出します。いままで紙で行っていた文書管理を電子データ化して共有したり、インターネット上で自社商品の告知、PRや販売を行えば、企業経営に大きく貢献する可能性が広がっているのです。
たとえば次のような例を見てみましょう。
ある日あなたの会社が、日ごろお世話になっているお客様に向けて、満足度調査を行うことになったとします。従来ですと、アンケートを郵送したり、ファックスで送ったりして、回答の到着を待って時間をかけて手作業で集計するのが一般的でした。
しかし、あなたの会社にインターネット上でアンケートを取る知識、技術があれば、(すなわち、あなたの会社がIT化していれば)表計算ソフトで前もって作っておいたお客様の名刺データから、電子メールで簡単に(瞬時に無料で)アンケートのお願いを対象者全員に配信でき、さらに答える側もマウスをクリックするだけで簡単に回答できるのです。しかも、集計はすべて自動処理できますのであっという間に集計、グラフ化が可能です。こうした一連のことが、知識さえあれば費用的にもほとんどかからず、スピーディかつ回収率を高めながら可能となるのです。
逆に、こうしたことをまったく知らないでいると、あなたの会社は、新しい時代の流れから少しずつ遅れて、顧客満足度も伸びるどころか、気がついた時には取り残されていることになりかねません。また逆の「お客様」の立場になったときにも、インターネットでのアンケート回答の対象外とみなされてしまうでしょう。
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