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やはり話し合う関係
この会社を辞めようという思いに至るまでには、たくさんの迷いや悩みがあったはずだ。辞める理由も項目に表せるほど簡単ではなかろう。そのような複雑な問題を理解するには、やはり話すことしかない。
しかし、こちらから話したいといっても、相手から拒絶されたり、不承不承ではいかともしようがない。話し合える関係をつくること、これがまず先決である。問題はどうすれば話し合える関係をつくれるか。これが鍵になる。
話し合えないのは、相手が最初から会って話し合っても無駄だと思っていることが多いからだ。話そうと思うのは、相手がこちらを信頼しているから、具体的なアドバイスをしてくれると相手が信じているとき、話しているのが楽しいということが要件になっていると思う。頼りになる上司であり、有益なアドバイスができ、話がつまらなくない。この3つがそろえば、誰とでも話はできる。
話をしているうちに、相手が何を悩んでいるかがわかってくる。それを解決する手だてを考えればいいのである。問題は一様ではないし、相手の性格や立場、事情によっても違ってくる。とうてい模範解答ですむような問題ではない。自分自身で考え、自分の言葉で語ることが要諦である。
相手に立って考える
相手を対象に置いて考えるのではとうてい相手の心を打つような話はできない。「相手の立場になって考える」という言葉があるが、これでもまだ不十分である。立場というのは、まだこちらの側から想像しているにすぎない。
私がすすめるのは「相手自身になりきる」ということだ。
それはさほど難しいことではない。相手側から自分を見るのである。ちょうど自分自身の顔や姿を鏡の中に見るように。自分が話していることを同時に他人として聞くのだ。そうすれば、自分の言っていることが面白いと思うか、つまらないことをしゃべっていると感じるかがわかるのである。そうなって初めて相手と対で話ができるようになる。
■平田周 氏プロフィール
三田教育研究所首席研究員
どうしたら若い人たちの知力、思考力、英語力を高めることができるかを研究しています。大企業、外資系企業、中小企業などでの勤務、ベンチャーの立ち上げ、大学で教鞭など、さまざまな体験をしてきました。元東京工科大学大学院バイオ・情報メディア研究科客員教授。専攻:国際情報論。
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