eラーニングマガジンに関するお問合せ、ご質問等は下記までご連絡ください。
eラーニングマガジン編集部
elmag2@nextet.net |
|
● 方向性を指示する |
では、次の話に移る。今回は「方向性を指示する」ということだ。 |
PMの関与のポイント |
・ |
メンバーを放置しない。 |
・ |
問題が起きた場合に叱責しない。 |
・ |
常に一緒に考える。 |
・ |
方向性を指示する。 |
・ |
問題が起こったときは一緒に解決する。 |
|
|
方向性は非常に重要である。方向性がずれると解決しないばかりでなく、かえって問題を複雑にしてしまうからだ。例えば、何か新しい仕事を行うためにプロジェクトを進めていて途中で「予定していたことと違う因子が見つかった」としよう。具体的に言えば、システム開発をしていて、要件が大きく変わった場合などだ。
この場合、プロジェクト初期で何も作っていなければ「計画を見直す」のがよいかも知れないし、そのまま若干の補正をして進む方がよいかも知れない。それは細部まで調査をしてからでないと適切な判断はできない。また、プロジェクトの終盤だったらまた判断が異なるだろう。もう、計画を綺麗に見直すことなどできないから、どうにか手直しをして進むしかない。
これらの判断には経験と知識、度胸、そして胆力がいる。この判断について大まかな方針を決めて徹底するというのが「方向性を指示する」ということだ。方向性を間違えると酷い結果になる。だからこそ、方向性を指示することがPMとして非常に重要になるのだ。
筆者も、チーム運営をしているとき、何か問題が起こったら、すぐメンバーと一緒にディスカッションをして、意見交換をし、方向性を指示するようにしていた。
前回と同じことの繰り返しになるが、これをチーム運営として定着するまで徹底的にメンバーを教育した。それは、PMの考え、思考プロセスをチームに植え込むためである。
問題の捉え方、処置のやりかた、再発防止策……。これらの調査、立案手順をメンバーがまねるようになり、PMと同じ「方向性」が判断できるようになる。これが、チームビルディングにおいて重要なことである。
やや話が育成やチーム運営の話に振れたが、重要なことは、「方向性を指示する」のがPMの役割ということである。これができないPMは、PMとは呼べないのだ。
次回は、「問題が起こったときは一緒に解決する」について説明する。 |
|
|
|
|