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■ ITSSユーザー協会 委員会・部会・ワーキンググループ活動報告セミナー |
ITSSユーザー協会には各種の委員会・部会・ワーキンググループがあり、企業のIT人材の育成やスキル評価・管理のためにITSSを有効活用するにはどうすればよいのか、企業横断的に課題を共有し、活発に検討、解決策の討議と実証研究を行っています。これらワーキンググループの発表を取材してまいりましたのでご報告いたします。 |
「ITSS導入推進者とコンサルタント認定の状況報告と今後の展開について」 |
導入コンサルタント認定委員会 委員長 駒谷昇一氏 |
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ITSSユーザー協会では、ITSSの普及促進のため、2006年度からITSS導入推進者の教育と認定、ITSSの導入や活用に関するコンサルタントの認定を開始しています。これらの認定の目的と実施状況、今後の展開について、導入コンサルタント認定委員会 委員長 駒谷昇一氏より報告がありました。
まず、2006年度ITSS導入推進者の認定状況として、計45名が認定された旨が報告されました。そして、さらにその上位のクラスと考えられる認定コンサルタントとしては、5名が誕生したと報告があり、今後も両者の認定を実施していくことがITSSの普及を促進させることを訴えられました。
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「ITSSユーザー協会会員だけが利用できる『スキル定義』の魅力」 |
スキル定義委員会 委員長 樽谷謙二氏 |
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「スキル定義」とは、ITSSの「スキル領域」をさらに細分化した「スキルセット」であり、スキル定義委員会は、IT業界に対するほとんどのスキルをディクショナリ化しています。2006年10月にITSSV2対応の新しい「スキル定義」を策定した旨が、スキル定義委員会 委員長 樽谷謙二氏より報告されました。ITSSユーザー協会会員は、この「スキル定義」を使ってITSSの導入に踏み切る企業もあり、事例として株式会社サイバードの導入事例を挙げながら具体的な報告、説明がなされました。そして、最終的には、「ITSS」「ETSS」「UISS」各スキル標準の核にしたいと訴えられました。
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「ITSSV2キャリアフレームワークのISV認定資格マッピングについて」 |
教育研修ワーキンググループ 主査 福嶋義弘氏 |
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教育研修ワーキンググループ 主査 福嶋義弘氏からは、ITSSV2に対応したISV認定資格マッピングの成果について発表がありました。ITSSV1当時の発表からダウンロード率がトップであるISVマップですが、「ITSSV2キャリアフレームワーク」に各資格がどのようにマッピングされるのかを再度見直して精査し、各ベンダとコンタクトを密に取りながら新しいISVマップを策定している旨を報告され、調整は最終段階に来ており、近日中に公開できる旨を説明されました。また、教育研修ワーキンググループの運営する「ITSS教育ガイド」も近日中に、「ITSSV2 2006」に対応する旨を報告されました。
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「ユーザー企業、ベンダ企業向け、ITSS活用ガイドライン」 |
活用支援委員会 委員長 西川靖俊氏 |
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2006年6月に示された「情報サービス・ソフトウェア産業維新」に沿って、ベンダ企業とユーザ企業向けの、ITSS活用のためのガイドラインを作成した旨が活用支援委員会 委員長 西川靖俊氏より発表されました。このドキュメントにより、自社のITSS活用状況を確認できるとともに、相手企業のITSSの観点からの企業状況を確認することができるようになることを期待していると訴えられました。
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■ 取材を終えて |
ITSSにとって2006年は、バージョンアップを二回繰り返すという特別な年だったと思われます。いままで不明瞭だったところがかなり明確に言及されるようになり、ITSSがカバーする部分とそうでない部分が概要編などで詳細に記されています。また、「ITSSV2 2006」になって、「オペレーション」がITILを基に大幅に改訂され「ITサービスマネジメント」になったことは衝撃的でした。グローバル競争の時代においてITSSが柔軟な対応をするドキュメントであることが公然となり、ITSSユーザー協会の活動もさらに活性化していくことをうかがわせる内容の濃いカンファレンスだったというのが取材後の所感です。また、今後の「UISS」「ETSS」の動向も目が離せないというのが率直な感想でした。これら3つのスキル標準が有機的に機能して、社会全体に寄与することを願わずに入られないカンファレンスとなりました。
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