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特集2:M&A企業のモチベーションが危ない!M&Aと人材開発部門の役割

(c)株式会社インストラクショナルデザイン
 
 ニーズ分析の段階で考慮しなければならないのが、組織風土や企業文化、そしてそれぞれの組織がもっていたチームで仕事をする上プロセスの違いです。
 ここで、2005年4月号でも触れている、人のパフォーマンスを生み出している「構造」を振り返ってみましょう。
 

(c)株式会社インストラクショナルデザイン
 
 パフォーマンスは、「個人」「チーム」「組織全体」の融合がうまくいくことによってもたらされること、組織風土や企業文化が成果をもたらすためのモチベーションに影響を及ぼし、組織のパフォーマンスはそれらの統合とバランスによって構成されることを示しています。人材開発部門がパフォーマンスをサポートする際には、それぞれの何に問題があるのか、または、重なりが少なくなっている部分や欠けている部分は何なのかを見極めなければ、適切なパフォーマンスサポート策を提示することができないということを述べました。
 M&A後の組織は、それぞれのパフォーマンス環境を統合することを意味します。つまり、それぞれの構造の重なりはどこにあるのか、新しい組織体制においての構造に必要な新しいチームとしてのワークプロセスは何か、築こうとしている新しい企業文化は何か、新しい組織風土の構築にあたってそれぞれの組織風土から変えなければならないことは何かなど、「元」組織とのギャップを新しい組織のニーズとして分析することが重要となります。
 そのためには、新しい人材開発部門におけるニーズ分析、企画・デザイン、運用など、人材開発部門のプロセスの一元化や統合がまず必要です。M&A後の組織「人財」価値を高めるための第一歩は、そこから始まると言っても過言ではないかもしれません。
 M&Aをきっかけとして、よりプロフェッショナルなパフォーマンスサポート集団として、学習する組織を支援できる人材開発部門が形成される必要がますます増していると思われます。

中原 孝子氏 プロフィール
中原 孝子氏 中原 孝子(なかはら こうこ)
国立岩手大学卒業後、米コーネル大学大学院にて、教育の経済効果、国際コミュニケーション学等を学ぶ。
その後、慶應義塾大学環境情報学部武藤研究室訪問研究員として、インターネットを利用したデータマインニングやeラーニングなどの研究に携わった。
職歴:米系製造販売会社、金融機関、IT企業にてトレーニングマネージャーとして活躍し、平成14年5月、株式会社インストラクショナルデザインを設立。
会員:ASTD会員、慶應義塾大学環境情報学部研究員

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