平成15年度は第3回のトライアルを実施中で、出題は各ブロック60分の6ブロックに分かれ、五肢択一を中心とした総計320問が出題される。
過去2回実施されたトライアルでは各大学から問題が提出されたが採択率は低く、共用試験に使用できる良問は不足の傾向にある。共用試験実施機構では平成15年度より学校別採択率を公開し、問題作成ワークショップを各大学に推奨、また問題作成指導者を派遣する仕組みを整えている。
共用試験にCBTを活用する意義は、全国の大学で一斉実施できること、さらに作問−設定−回答−分析までの流れが素早く手軽に行えることが言える。
課題としては、公的試験である以上、問題や受験者などの情報を取り扱うセキュリティーに万全を期す必要がある。そしてCBTとしても共用試験としても信頼性を獲得し、多くの大学での実績による標準化を図る必要がある。さらにコスト・パフォーマンスを上げ、学習過程・態度・技能評価まで可能にするシステムが期待されている。
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CBTと総合試験の比較
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(東京女子医科大学医学部報告「医学系共用試験CBTの医学部における取り組み」より)
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後編(4月号で公開)では、HRR(株)による総合検査SPI2のCBT化の取り組みについて紹介する。
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