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Q3:御社において提供を開始した「インターパーソナルスキル」はインストラクショナルデザインを積極的に取り入れたコンテンツと伺っております。インストラクショナルデザインの手法を取り入れることにより、eラーニングコンテンツや集合研修はどのような変化があるのでしょうか。

 確かにeラーニングは学習の形態を変化させてきました。しかし、昔から人が学習するプロセスそのものは一貫していて、そこには、集合教育であれ、eラーニングであれ変わることのない共通した要素が存在しています。例えば、学習者はまずインストラクションを受けます、そして先生や同僚と疑問点を話し合ってクリアにし、次に学習したことを自分でやってみて、そしてその出来栄えを評価してもらう。こういった学習のプロセスは時代を超えて同じだと思います。でも、インストラクターがその場にいないWBT等の場合は、より学習者の心理を支える、効果的なIDを設計段階から組み込んでおかなければ学習者を迷わせてしまいます。

 一方、集合教育においても集合しなければならない必然性の高いプログラム内容により集中してもらうIDをとることで、むしろeラーニングとクラスルーム教育の互いの良さを引き立てあえるのではないでしょうか。

 今回私たちがローカライズした「インターパーソナルスキル」のインストラクショナルデザインを一言で特徴付けるとすれば、インターラクティブ性にあると言えます。その一つはストーリーを通して学習することにあります。特に職場の人々の係わり方を学ぶ対人関係スキルの学習では、各々のキャラクターの役割を通じて「ああすれば」、とか「ああしない方が」というように学習できますし、現実の職場環境への応用がし易いからです。もう一つはディスカバリークエスチョンと言われるストーリー性のあるエクササイズに参加することでシミュレートされた環境でのスキルの応用ができます。

 また、回答した結果がストーリーにどう影響するかも確認することができるように設計されていて、コース全体のIDの重要な役割を果たしています。参考までに無料のデモサイトをご紹介します。
 インターパーソナルスキル無料デモサイト: http://www.el-fxli.com/

 
Q4:最後に、これから「インストラクショナルデザインを極めよう」「インストラクショナルデザイナーを目指そう」と考えている方々にメッセージをお願いします。

 「人間は社会的な生き物である」といわれますが、24時間独りぼっちでいたらどうなるでしょうか?

 eラーニングの学習者をロンリーワークに置き去りにしないようなインストラクショナルモデルを指向することで救いを与えていただきたいと思います。もう一つは、学習者に中心を置いたインストラクショナルモデルにより学習者自身が進んで、相互に影響し合える学習環境、例えば、ナレッジマネージメントや、意見交換の場づくりなど、の提供も今後のIDにおける大切な方向付けの一つだと思います。これに対するインストラクショナルデザイナーを指向される皆さんの役割は非常に大きいものがあると思います。

これからもがんばってください。応援しています。


深見 研志氏プロフィール
深見氏
深見氏近影
慶応義塾大学 法学部法律学科卒。 
富士ゼロックス(株)人事部人事課にて人事企画、能力開発計画を担当し、米国カリフォルニア州クレアモント大学院(MBA)に留学。 その後、東京営業事業部人事課長、営業企画部販売促進課長を経て、東京商工会議所へ出向(日米商工会議所協力委員会 事務局長)、復帰後 調査渉外部 国際渉外担当部長に従事。
現在のFXLIには1997年10月より勤務し、国際教育部長を経て、現在eラーニング・ビジネスプロデューサーとしてeラーニングプロジェクトを担当している。

 

 

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