NECは、同社製品を取り扱う販売店の経営基盤強化を目的に、情報セキュリティ関連の第三者適合性評価制度である「ISMS認証取得」を支援するための施策として、05年1月から「ネットISMS」サービスを提供開始する。また、オプションとして、個人情報保護を目的とした「プライバシーマーク」の取得支援にも対応する。
「ネットISMS」は、NECとトーマツ環境品質研究所(古室正充社長)が共同開発したシステム。「ISMS認証取得」のための審査においては、基本情報および基本システム部分が販売店各社で共通化されていることと、インターネット上に保管されている文書や記録などをあらかじめ審査できることなどがポイントとなる。そこで、情報セキュリティ管理を行ううえで販売店各社が共通的に利用する、リスク対策計画・監査ルールなどの基本情報、および情報セキュリティ管理システムを構築・運用するための基本システム部分を、NECがインターネット上に用意する。
販売店各社は、自社の情報セキュリティ管理システム導入を短期間かつ経済的に実現し、目標の達成状況を始め、さまざまな活動記録をインターネット上のシステムに登録することで、組織的な情報セキュリティ管理の運用・実施を効率的に行うことができる。これによって、「ISMS認証取得」に要する費用と期間を従来の約2分の1に削減することが可能となる。
さらに、同サービスでは、NECのeラーニングシステムを活用し、トーマツ環境品質研究所の教育コンテンツを利用した情報セキュリティ教育を実施することで、販売店各社に対し、情報セキュリティ管理の短期間での本格運用を支援する。
同社では、これまで、販売店の経営基盤を強化するとともに、販売店と一体となった事業拡大を実現するため、さまざまな販売店支援サービスを提供してきた。今回の「ネットISMS」の提供は、こうした取り組みの一環となるもので、「ISMS認証取得」にインターネットを活用したシステムを導入するのは、業界初の取り組みとなる。今後も、継続的に販売店支援施策の強化・拡大を図っていく方針。
「ネットISMS」サービスの利用を希望する販売店の募集は10月から開始しており、今後2年間で100社の「ISMS認証取得」を見込んでいる。
NEC=http://www.nec.co.jp/
トーマツ環境品質研究所=http://www.teri.tohmatsu.co.jp/