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NET通信 《人材開発・教育戦略メールマガジン》 12月20日号 Vol.058
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とうとう雪が降る季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は、中原孝子氏による新シリーズのセミナー「研修効果測定とインスト
ラクショナルデザイン」の開催のご案内からお知らせいたします。
また、ITスキル標準による人材の技術スキルアップ、キャリアアップをIT資格
取得の方向から計画的、効率的なアプローチを可能とするMr.サイトウ プレゼンツ
「ITスキル標準とヒューマンスキル どっちが大事?」をお届けします。
また、君島浩氏の"君爺の新教育学談義"など、好評連載をお届けいたします。
―[ INDEX ]―――――――――――――――――――――――――――――
[1] 中原孝子氏の新シリーズセミナー、企業ニーズが高まっている「研修効果
測定とインストラクショナルデザイン」開催のご案内
2月24日(金) 10:00〜17:00 開催 【早期割引実施中】
[2]【連載】Mr.サイトウ プレゼンツ
「ITスキル標準とヒューマンスキル どっちが大事?」(第五回)
〜 効果的なスキルアップで、人間力のある人財に 〜
[3] ネクストエデュケーションシンク 面接前に、僅か7分で診断。応募人財の
本質を見極める、驚異の適性診断「ASK ver3.0」を企業経営者、人事ご担当者に
向けて初めて発売! 【体験会実施中】
[4] 【連載】君爺の新教育学談義(17)
[5] ネクストエデュケーションシンクが提唱する"人財能力の氷山モデル"とは
〜人財を客観的、総合的に可視化し採用・育成する
トータルソリューションを発表!〜
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[1] 中原孝子氏の新シリーズセミナー、企業ニーズが高まっている第9回
「研修効果測定とインストラクショナルデザイン」開催のご案内
2月24日(金) 10:00〜17:00 開催 【早期割引実施中】
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企業ニーズが高まっている第9回インストラクショナルデザインセミナー
「研修効果測定とインストラクショナルデザイン」開催のご案内
効果的な教育・研修を実施するためには研修効果測定が不可欠です。
今回、インストラクショナルデザインの新シリーズとして、企業の人事・研修部門
ご担当者様の業務に直結した、研修効果測定にフォーカスしたセミナー実施
いたします。当セミナーは2002年に国内で初めて開催いたしましたが、のべ4
年間で115社、160名の人事・研修部門の責任者、ご担当者様のご出席をいた
だいております。
日時:2006年2月24日(金)
10:00〜17:00 開催 【早期割引実施中】
会場:日本リージャス株式会社 会議室
東京都新宿区西新宿新宿パークタワー30F
定員:20名
一般受講料:39,900円(お一人様・税込)
お申し込み・詳細はこちら:
http://www.nextet.net/seminar/id_seminar_9/top.html
※本セミナーについてのお問い合わせは、
株式会社ネクストエデュケーションシンク ソリューション営業部 山端・渡邊
TEL:03-5842-5148 MAIL:info@nextet.net
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[2]【連載】Mr.サイトウ プレゼンツ
「ITスキル標準とヒューマンスキル どっちが大事?」(第五回)
〜 効果的なスキルアップで、人間力のある人財に 〜
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◇エントリーレベルとミドルレベルで総年収 200 万以上の差 !
さて、前回に、ITスキル標準のどの職種でもエントリーレベルとミドルレベル
の方では、総年収ベースで200万円以上の差が開いていることを調査資料でご
覧いただきました。目指すならばプロフェッショナルのレベル3〜4以上です。
また、未経験レベルの方が、仕事をしながらその合間に学習して、レベル3以
上の技術スキルアップを効率的に目指して行くためには、計画的なIT資格取
得が有効だとお話しました。前回使ったITSSユーザー協会の「ITSSスキルフ
レームワークとITベンダー試験の関係(Ver 1)」のマップを参考にして、もう
一度整理してみましょう。
◇未経験からスタート! レベル1未満〜レベル1の資格はこう取る
まずは IT業界の未経験レベルとしてスタートした場合、レベル1未満で取れ
る資格としてMCAやOracle Master Silver Fellow が有効です。これらはマ
イクロソフトとOracleの代表的な入門資格です。そして、レベル1のスキル
として、どの職種でも共通のIT基礎スキルが総合的に学習できるCompTIA+
がおすすめです。コアハードウェアでは、トラブルシューティングから、マザ
ーボード、プロセッサ、メモリ、プリンタ、基本ネットワークまでの入門知識
が実践的に学べます。同様にOSテクノロジーでは、OSの面からそれらの知識
を学習できます。
また、レベル1では、さらに、Linuxの代表的な認定試験であるLPIレベル1 、
UMLの資格UMTP L1、CompTIA Network+、Oracle Master Silver、CIWフ
ァンデーション、最近人気のXMLマスターベーシックなどの資格取得が基礎
力をつけていく上で有効です。基礎力が幅広くなくては、その上に専門的なス
キルは積むことができません。
◇レベル2なら、「基本情報技術者試験」を目指そう
レベル2の資格としては、基本情報技術者、MCP、CCNAが有効です。特に基
本情報技術者試験は、毎年80万人が受験する国家資格試験・情報処理技術者
試験の1つであり、情報技術全般に関する基礎的な知識を活用し、情報システ
ム開発においてプログラムの設計・開発を行うとともに、将来高度な技術者を
目指す者としての知識・技能を認定する試験です。企業が取得を勧めるIT技
術資格のナンバーワンでもあり、基本中の基本と言えます。どこかで必ず取得
する様にしましょう。
分野としては、コンピュータ科学基礎/コンピュータシステム/アルゴリズムと
システム開発/ネットワーク技術/データベース技術/セキュリティと標準化/情
報化と経営/ハードウェアに関すること/ソフトウェアに関すること/アルゴリズ
ムに関すること/データ構造およびデータベースに関すること/通信ネットワー
クに関すること/プログラム設計に関すること/プログラム開発に関すること、
などの知識が総合的に身に付くと同時に、就職、転職でも重視される資格です。
独立行政法人情報処理推進機構 ホームページ内 情報処理技術者試験制度
http://www.ipa.go.jp/about/jigyoshokai/jitec.html
また、マイクロソフトのMCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル)は、シ
ステムエンジニア、コンサルタント、プログラマー、トレーナーなど、システ
ム管理やシステム開発のエキスパートを対象としたマイクロソフト製品の技術
知識を認定する代表的な資格です。ITベンダーの資格の中では取得者数が
一番多い人気資格です。
そして、CCNAはシスコシステムズが行なっているシスコ技術者認定の入門資
格として、業界デファクトとも言える同社のルーターやスイッチを使ったメン
テナンス、トラブルシューティングの知識まで幅広いネットワークの知識を体
系立てて取得できるもので、ネットワークエンジニアには必須の資格です。
◇エントリーレベルのうちに身に付けたいプログラムスキル
さらに付け加えれば、エントリーレベルで身に付けておきたい、基本的なプロ
グラミング言語、マークアップランゲージとしてC、C++、COBOL、Java、
UML、HTML、XML などの各種言語があげられます。また市場で求められて
いるプログラミング言語では、C、C++、Java、UML、HTML、XMLのほか、
VB、Linux、UNIX、ASP、CGI、Perl、PHP、などが現在市場価値が高いス
キルといえます。これからは、Windows系から、Linuxなどオープン系、組み
込み系のスキルも求められてきます。そして、ネットワーク、データベース、
セキュリティの知識、実践力を持てば、IT市場か急拡大している今、引く手企
業はたくさんあります。参考にしてください。
◇ミドルレベル、レベル3は「あの資格」が狙い目
また、レベル3では、プロジェクトマネジメント体系の世界的なデファクトで
もあるPMBOKの認定資格であるPMPが狙い目です。これは、これからのIT
エンジニアの必須資格としてぜひトライしましょう。さらに、オラクルデータ
ベースの主要資格であるOracle Master Gold、そして、OSのデファクトでも
あるマイクロソフトの製品でのITインフラの設計や実装におけるシステムエ
ンジニアの資格であり、専門性の高いMCSE(マイクロソフト認定システム エ
ンジニア)などをお薦めします。
◇ITスキル標準と資格レベルの相関の検証
さて、ここで、NECクライアント・サーバ販売推進本部が行った興味深い検証
の結果をご紹介します。業界ナンバーワンの販売実績のExpress5800/ftサーバ
の、販売店、SE、CEに向けて、技術力と顧客満足度を向上させるために独自
の技術認定制度を行っており、試験合格とともに、その認定の必要条件の1つ
として、ITSSのレベル3の技術力の到達を推奨しています。
そこで、販売店の中から、MCSA、MCSEの資格を取得している方々に多数協
力をいただき、ネクストエデュケーションシンクのITSSレベルチェッカーで
ITSSスキル熟達度レベルを診断した結果、図1、2の様な相関となりました。
図1:ITSSスキル標準と資格・認定試験の関係について
http://www.daijob.com/img/ja/it_skill/005_01b.jpg
出典: NEC クライアント・サーバ販売推進本部
調査資料(2005年8月)より
図2:ftサーバ技術認定者による「ITスキル標準とMS資格」検証結果
http://www.daijob.com/img/ja/it_skill/005_02b.jpg
出典: NEC クライアント・サーバ販売推進本部
調査資料(2005年8月)より
MCSAはITSSレベル2相当、MCSEはITSSレベル3相当と、ITSS ユーザ
ー協会発表のマップとほぼ同様の結果が検証されました。この検証からも、IT
資格取得が、ITSSのレベル3以上の計画的な技術力アップ、キャリアアップ
に非常に有効な手段であることが見てとることができます。これらのお薦め資
格取得は、長い目でみて読者の皆様のキャリアアップにきっとお役に立つと思
います。ぜひ順にトライしてみてください。
◇ITスキル標準のヒューマンスキル
ITスキル標準では、技術スキルとともに職種共通でヒューマンスキル(パーソ
ナルスキル)も必須となっています。こちらも、計画的に学習できるように、
研修コースのモデルが「研修ロードマップ」で表示されています。ヒューマン
スキルでは、コミュニケーション、ネゴシエーション、リーダーシップの3つ
のスキルが必須となります。それでは、それぞれ具体的にはどのような知識・
スキルか必要か見ていきましょう。
エントリーレベル(レベル1〜2)のヒューマンスキルでは
●コミュニケーション(2 Way)
・対話およびインタビューの実施
・意思疎通
・コミュニケーション手法の採用と実践
・効果的な話し方、聞き方の実践
●コミュニケーション(情報伝達)
・プレゼンテーション技術の活用と実践
・公式および非公式文書の作成
・文書表現および表現力の活用と実践
・メディア選択
・説得技法の活用と実践
●コミュニケーション(情報処理)
・状況対応能力の育成、実践
・状況理解力の活用と実践
・ミーティング運営技術の活用と実践
●ネゴシエーション
・交渉プロセスの把握と実践
・効果的な交渉技法の活用と実践
・信頼関係の確立
・目標の設定
・共通利益
・論理的思考の実践
・問題解決手法の活用と実践
●リーダーシップ
・リーダーシップの基本や原則の把握と実践
・チームワークとコミュニケーションの実践
・プロジェクト目標の設定
・プロジェクトの推進
・プロジェクトの実行
・プロジェクトマネジメント
・チームメンバの連携
・チームメンバの動機付けと達成感の提供
以上が、ITSSがエントリーレベルで必要としているヒューマンスキルの全体
像です。しかし、この中には、教室で学習するだけではなく、実践や、OJTで
なければ身に付かないスキルも含まれています。
◇人財能力の氷山モデル
図3:人材能力の氷山モデル
http://www.nextet.net/cominfo/iceberg_model/img/iceberg_model.jpg
出典: ( C ) 2005 ネクストエデュケーションシンク 「人材能力の氷山モデル」
なお、これらの様々なITSSが定義しているスキルは、個人の能力分布の中で
どのような構造になって保持されているのでしょうか。人財の能力分布の全体
像(図3)を見てみましょう。
図3で見られるように、ITSSが定義し扱っている部分は、個人の能力全体の
うちの、見える部分である知識・スキル(スキル熟達度)、経験・業績(達成度
指標)です。しかし、それらの実務能力・業績は、その下で制御している行動
特性(コンピテンシー)により発揮され、毎回成功に導くことができるように
訓練されます。
また、さらに潜在下、水面下には、普段は見えない部分ですが、実は仕事では、
エンジニア、プロマネ、コンサル、営業などの職種の如何を問わず、最も大き
な影響を及ぼす個人のモチベーション、資質、適性、価値観・性格の層などが、
存在しています。企業での人財の採用や、適材適所配置、育成などでは、技術
面だけではなく、この部分を可視化し見極める重要性が言われてきています。
これらの能力の総体が、その人の人間力、人格などと言われるものとなるので
す。つまり、いくら技術スキルが高くても、人間力、人間性が劣っていれば、
仕事や人間関係での成功は難しいと言われる所以です。
※ 本原稿の初出はDaiJob.com「ITスキルアップ」コラム連載より。
最新号はこちらで
http://www.daijob.com/dj/ja/it_skill/it_human/ithuman005.shtml
********* [筆者プロフィール] ********
斉藤 実(さいとう みのる) ITSS ユーザー協会 スキルアセッサー部会
教育・研修 WG 副主査。 JPC 認定プライバシーコンサルタント。スキル診
断・教育サービスコンサルタント。
哲学教育系雑誌編集長を経て、株式会社アスキー入社。パソコンマニュアル
OEM 編集長、IT系教育メディア編集長、健康系編集長を経て、 1999年にe
ラーニング、スキル診断専門の教育サービスベンチャーである株式会社ネクス
トエデュケーションシンクを立ち上げる。代表取締役社長。
HP: http://www.nextet.net
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[4]【連載】君爺の新教育学談義(17)
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教育体系開発ISDや情報技術スキル標準ITSSの歴史を話しましょう。
日本のIT産業は1960年代に台頭しました。外資系の日本IBMや日本DECが
ISD(ID、SAT、SATE、CRI、教育工学も同義)を米国本社から導入しました。
私の知っている人では日本IBMの故江村潤朗氏(1938年生れ)が日本最初の教育
デザイナです。
1969年度に通産省が情報処理技術者試験を創設し、私は富士通ファコムの新
入社員として第1種情報処理技術者試験に合格しました。1972年に江村さんは
「オペレーティング・システムへの構造的アプローチ」を出版しました。これ
がSATEで開発した日本最初の市販教科書だと思います。
1979年に富士通は米国の教育会社から導入したISDをCDEMという名称の手
引書として制定しました。2001年に私が第6版を執筆しました。
1985年に郵政省系の日本ITU協会が国際通信連合ITUの「訓練開発の手引」
の抄訳を限定配布しました。ISD手引書の最初の限定配布版です。手引書の模
範とも言えるものです。原書はITUのウエブサイトにあります。
1987年に通産省は情報大学校構想を諸般の事情で縮小して、中央情報教育研
究所CAITを創設しました。メインフレームコンピュータによる第一世代CAI、
モノクロパソコンによる第二世代CAIから、AppleやFM-TOWNSなどのマルチ
メディアパソコンによる第三世代CALへ移行した時代でもあります。マクロメ
ディアAuthorwareも登場していました。富士通のInternetNavigwareの前身の
MS-DOS版Navigwareは既に実用され、ファジー関数とデータベースによる試
験出題間隔制御をしていました。最近SCORM2004がそれに追いついてきまし
た。
1994年にCAITが教育エンジニア育成カリキュラムを執筆し、上位組織から
出版されました。カリキュラムと言ってもシラバスや指導要領にも踏み込んだ
ものです。江村さんや私や日本DEC、日立などが担当しました。また、江村さ
んは上位の委員会に参加して、ISDを情報処理技術者全職種のカリキュラム開
発に適用させました。江村さんは日本IBMを早期退職し、イー・エス・イー総
研という有限会社を創設しました。社名は教育システム工学を意味しており、
日本最初のISD企業です。
1995年にCAITが教育エンジニアのモデルテキストを執筆し、私は第二部の
設計・開発の分冊を担当しました。日本最初のISDの市販本です。個人でも「新
時代の研修技法」という本を出版しました。教育エンジニアの資格試験を要求
する声も聞こえましたが、市場調査の結果、受験者が少な過ぎるということで
実施しませんでした。資格試験に注目する人事管理系の人は人口が多いのです
が、授業をしたり教材を開発したりする教育者は人口が少ないのです。あるい
は自分の仕事が忙しくて、教育自身の教育には関心が薄いようです。
1998年に私がシアトルを視察した時に、ベルビューカレッジでNWCETのIT
スキル標準を買い、CAITの委員会で報告しました。通産省はIT産業及びIT教
育産業の自立の時代とみて、ITスキル標準までを政策の範囲に変更しました。
委員会制度から総研会社へのアウトソーシングへ転換し始めたのもこのころで
す。
1999年にウエブが本格的になりeラーニングがブームになり、その開発手段
と誤解されたISDが有名になりました。私達は前述のモデルテキストを内容と
するウエブ形式CD-ROM教材をCAITから受注しました。全国のIT教育施設や
役所などに6000枚が材料・送料実費だけの料金で配布されました。日本最初の
ISD-CBT教材です。ただし、もっと早い前例があるかも知れません。
2002年にITSSが開設されました。ここで予想外のことが起こりました。経産
省が産業界にまかせようとしたITカリキュラム開発や教材改善や指導要領改
善に取り組む人が少なかったということです。ITSSそのものに関心を持つ人事
管理系の人口が多いということでしょう。そこでITカリキュラムのガイドが発
行されました。もっと産業側で取り組んで欲しいものです。
なお、ITSSのエデュケーション分野は、設計・開発の部分を強化して欲しい
です。ソフトウエアの設計・コーディング・デバッグのシラバスは意外に思い
浮かばないものです。それと同じで、ISDの設計・開発・試験問題反省(デバ
ッグに相当)の部分も慣れないとシラバスがあまり思い浮かばないようです。
教育の分析・設計・開発・実施・評価はとても面白いものです。ぜひ関心を高
めて取り組んでください。また、リストラやベンチャー企業の時代には、人事
管理屋が教育工学を扱い、教育屋が人事理論を扱う必要もあるでしょう。
********* [筆者プロフィール] ********
君島浩 防衛庁教育専門官(instructional design professional)
古参教育デザイナ。防衛庁の民間人材採用第1号。ISD技法の導入に取り組
んでいる。富士通時代に基本ソフトウエア開発、ソフトウエア工学、ソフトウ
エア技術者教育を担当した。著書に「新時代の研修技法」(マネジメント社)、
「日本語作文作法」(日科技連)など。
ウエブサイト: http://www2.tokai.or.jp/kimijima/
メール: mailto:mso-ced@ic.jmsdf.go.jp
所属学会:ソフトウエア技術者協会 http://www.sea.jp/SIGEDU/index.html
…………◇ 本連載に関するご意見・ご感想をお寄せください ◇……………
…………………………◇ メール:ed2@nextet.net ◇…………………………
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[5] ネクストエデュケーションシンクが提唱する"人財能力の氷山モデル"とは
〜人財を客観的、総合的に可視化し採用・育成する
トータルソリューションを発表!〜
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このたび、株式会社ネクストエデュケーションシンクでは、人財を多角的、
多面的に診断し、客観的、総合的に可視化し採用・育成することのできるトー
タルソリューションを発表いたしました。
ネクストエデュケーションシンクは、人財トータルを"人財能力の氷山モデ
ル"という能力概念で総合的にとらえ、人の目に見えやすい顕在的な「経験・
業績(ITSSでいう達成度指標)」「スキル・知識(ITSSでいうスキル熟達度)」
「コンピテンシー」や、目に見えにくい潜在的部分である「モチベーション」
や「価値観」「適性・資質」などを客観的に可視化し採用・育成する最適なツー
ル群をすべてラインアップいたしました。
ネクストエデュケーションシンクの考える"人財能力の氷山モデル"と各能力
を測定・分析するツールの詳細は下記の図をご覧下さい。
◆人財能力の氷山モデルと
ネクストエデュケーションシンク企業人財アセスメントサービスの構成
http://www.nextet.net/cominfo/iceberg_model.html
企業の人事や人材マネジメント、採用などの場面では、「業績・経験」「スキ
ル」「知識」「コンピテンシー」が、まずはビジネス即戦力としての実力を把握
をする上で非常に重要ですが、それだけでなく、人材の「モチベーション」「適
性・資質」も合わせて総合的に捉え、見極めていく必要があります。これらの
能力を客観的に把握するためのソリューション、人間力全体を把握する代表的
なツールを下記にご案内します。
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ぐ役立つ経営・人事必携の客観的人材採用、育成支援ツール。新卒、内定者、
中途採用で、またあらゆる部署の人材育成や適材適所配置に最適なツールです。
すでに500社の導入実績があります。
→ http://www.nextet.net/products/ask.html
■「行動特性(コンピテンシー)」
ITSSに対応した新しいコンピテンシー診断ツール。人材のスキル、コンピテ
ンシーを併せて総合的に把握が可能。人事制度、人材マネジメントにも活用で
きる富士ゼロックス総合教育研究所との共同開発新製品です。(※「CAF for
ITSS」はIT人材の「業績・経験」「スキル」「知識」「コンピテンシー」を総
合的に診断いたします。)
→ http://www.nextet.net/cominfo/press/p050728.html
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研修も含めたカスタマイズ研修の実施、企業毎の最適な研修コースを検索でき
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eラーニング、スキル診断の提供、ITの実務能力スキル診断の提供、企業の
コンピテンシー診断システムのコンサルや開発、不足するスキルを補う研修を
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ネスに"eラーニング業界の総合エージェント""eラーニング導入コンサル
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互連携を生かしながら、総合的・効率的なこれからのeラーニング・研修導入
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