【NET通信9月20日号 Vol.050】
「NEC、eラーニングを活用して全世界の従業員にCSR教育を実施」と
「生涯役立つ文書力を身につけるために」

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NET通信 《人材開発・教育戦略メールマガジン》 9月20日号 Vol.050
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  新涼のみぎり、皆様にはいよいよご多忙のことと存じます。
  今回は、「NEC、eラーニングを活用して全世界の従業員にCSR教育を実施」か
らお届けします。
  また、芦屋広太氏の“人を動かす言葉”、柴原健次氏の“活かされてこそ価値
ある人材育成”、君島浩氏の“君爺の新教育学談義”など好評連載と、小誌編集
長によるMr.サイトウ プレゼンツ「ITスキル標準とヒューマンスキル どっちが
大事?」をお届けいたします。

─[ INDEX ]─────────────────────────────

[1] NEC、eラーニングを活用して全世界の従業員にCSR教育を実施

[2] 【連載】芦屋広太の“人を動かす言葉”(25)

[3] ネクストエデュケーションシンク、『魅力編集人』株式会社ワークと提携

[4] 【連載】活かされてこそ価値ある人材育成
        第4回 講師はトレーニングのプロに任せる

[5] 【連載】君爺の新教育学談義(12)

[6] 【連載】Mr.サイトウ プレゼンツ
    「ITスキル標準とヒューマンスキル どっちが大事?」
     第二回 ITスキル標準 2つのレベルと研修ロードマップ

[7] <月間>eラーニングマガジン第42号のお知らせ

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[1] NEC、eラーニングを活用して全世界の従業員にCSR教育を実施
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 NECは全世界の従業員に対し、eラーニングを活用してCSR(Corporate Social
Responsibility:企業の社会的責任)などの教育を実施します。10月より、ヨー
ロッパから順次展開して計12万4000人ほどが受講する予定です。内容は、すでに
国内の社員向けに実施したプログラムを基にして、それぞれ各国の法律や商習慣
を踏まえた内容に改訂したものを使用するとのことです。

 このCSR教育の背景には、NECがグローバルに事業展開するなかで、一拠点の情
報漏えいなどの不祥事が顧客の離反につながりかねないとの懸念があり、社員教
育を世界規模で実施・強化することになったようです。大量の個人情報を扱うシ
ステム事業での機密保持や、環境対策、人権問題などが中心となる模様です。

 NECは昨年から、海外子会社のCSR担当者を各拠点ごとに集め、CSR関連の事例
研究などの勉強会を実施していました。CSRのレベル向上には一般従業員の啓発
も必要と判断して、eラーニングを大々的に活用した教育を実施することになっ
たようです。

 教育をグローバルに展開しようとしたときに、時間的、空間的制約を越えるe
ラーニングが最適なメディアとして活用される好例といえるのではないでしょう
か。

参考文献[2005年9月19日 日本経済新聞 朝刊]

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[2]【連載】芦屋広太の“人を動かす言葉”(25)
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「俺が言ったとおりに文書を修正するのは止めてほしいんだ。君がどうしてこう
書いたのか教えてほしい。それがわからない限り、君の文書力を向上させること
はできないんだ」

●"生涯役立つ文書力を身につけるために"

 冒頭の言葉は、私が若い頃先輩や上司に常に言われてきたもの。そして今では、
私自身が文書指導をする際に使う言葉。何年経ってもこの言葉の意味する本質は
変わらない、普遍的なものと感じています。

 例えば、会社で上司に新しい商品企画を説明するとき、どんな説明をすればよ
いか。その説明を成功させるために、どんな資料が必要か。

 答えは難しくありません。商品企画を説明するということは、その企画がいか
に素晴らしく、価値あるものであるかということを上司に納得してもらうこと。
これをゴール(目的)に設定し、それを実現できる具体的行動を考えればよい。

 しかし、これができない人が多い。説明用の文書にはシナリオがなく、何を伝
えたいのか分からないものが出てくる……。こんなとき、どういう指導が必要か
を私は常に考えてきました。

 最初にやったのは、資料を赤ペンで修正すること。これは、まだ現場のリーダ
の時によく行った指導法です。自分の経験を生かし、うまく説明できるように書
き換えさせる。そして、部下と一緒に課長に説明しにいく。

 課長の質問に部下は答えられません。なぜなら、部下は自分で文書を書いたの
ではなく、私の考えたものを写したに過ぎないから。課長は部下が説明できない
のをちゃんと見ています。

 こんなことを繰り返すと、部下は「説明も文書も駄目」という評価が定着しま
す。

 怖いのは、一度定着した評価はなかなか払拭できないということ。たとえ、た
まにうまく文書が作れても、課長は簡単にはよい評価をしてくれない。「あいつ
の文書は駄目に決まっている」――こんな既成概念が出来上がってしまうと、も
うそれだけで不利になってしまうのです。

 さらに、悪いことに、こうやって私が文章の一字一句まで部下に指示して修正
させていると部下は「何も考えなくなる」ということ。結局、部下は上司に評価
されないだけでなく、文書を書く力がつかない。私がよかれと思ってやっていた
ことは、何にもよくならない方法だったのです。

 それから私は、いろいろな指導方法を多くの部下を使って試していきました。
そして、優秀人材を育成している人間に指導してもらうことで一つの結論を見出
しました。それが、冒頭の言葉。

 自分の思うとおりに修正させることは、指導者としても、指導を受ける人間も
絶対に行ってはいけないこと。重要なのは、他人を説得できない文章を書いた本
人の「思考プロセス」。この思考プロセスまで踏み入って指導しないと何も変わ
らないのです。

――生涯役立つ文書力を身につけるために

 そんなことを実現する言葉もあるのです。

 ※バックナンバーは芦屋氏のブログで他のコンテンツとともにお読みいただ
   けます。
  http://d.hatena.ne.jp/officearon/

********* 【筆者プロフィール】 **********
芦屋広太(Asiya Kouta)IT教育コンサルタント・システムアナリスト

優秀IT人材の思考・行動プロセスを心理学から説明した「ヒューマンスキル教
育」をモデル化。日経コンピュータや書籍への発表、学生・社会人向けの講座・
研修、企業向けコンサルティングに活用している。著書に「SEのためのヒュー
マンスキル入門」(日経BP社)、「Dr.芦屋のSE診断クリニック(翔泳社)」
など。

 サイト:http://www.a-ron.net
  メール:clinic@a-ron.net

…………◇ 本連載に関するご意見・ご感想をお寄せください ◇……………
…………………………◇ メール:ed2@nextet.net ◇…………………………

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[3]ネクストエデュケーションシンク、『魅力編集人』株式会社ワークと提携
    新卒採用ツールを使った採用コンサルティング開始
     〜欲しい人材を効率よく確保する秘訣とツールは存在する!〜
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 2007年問題の煽りを受け、どの企業にとっても人材不足は解決しなければな
らない重要な課題となっています。新卒採用はバブル期並みの『売り手市場』
を予想され、人事担当者は例年以上に多忙な日々を過ごすことになりそうです。
しかし、どの企業も採用の基準を下げてまで既定数を確保しようと思っていな
いのが実情。欲しい人材は他の企業も求めているため、企業にとって採用活動
はますます激化の一途をたどることになるでしょう。

 ネクストエデュケーションシンクは、そのような課題を解決するために、こ
のたび株式会社ワークと提携し、新卒採用ツールの制作受託を開始しました。
同社は新卒採用のコンテンツ制作に特化した制作会社。過去に1200社の採用パ
ンフレットや採用ホームページを制作してきた実績と、採用シーンを知り尽く
したノウハウをもとに、さまざまなコンテンツを提案することができます。

 コンテンツ制作の手順は、まず企業の特徴を分析しターゲットを絞り込むこ
とから始まります。競合分析などのマーケティングを通して、戦略立案や採用
ツールを制作。そして最終的に戦略を実行に移すことで、欲しい人材の確保が
可能になるのです。

 「エントリー数を増やしたい」「いい人材と効率よく出会いたい」「有効母
集団を増やしたい」「他社と差をつけたい」という採用活動におけるさまざま
な企業の要望に幅広くお応えし、人材のベストマッチを図ります。

 ニートの増加や大学全入時代などのさまざまな問題が叫ばれるなか、欲しい
人材と出会うことは、本当に難しくなっているのが現状です。そのためネクス
トエデュケーションシンクは、各種スキルアセスメントツールの販売に加え、
新たに新卒採用コンテンツをご提案することにいたしました。これまでのアセ
スメントに関してのご提案数は日本でもトップクラスに上り、お客様からは高
い評価をいただいております。そして今後、新卒採用コンテンツを通してさら
にパワーアップしたネクストエデュケーションシンクのご提案が、お客様とと
もに相乗効果を生んでいくことを期待しています。

【お問い合わせ先】
株式会社ネクストエデュケーションシンク
ソリューション営業部
TEL: 03-5842-5148 FAX: 03-5842-5147
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*******株式会社ワーク(http://www.work21.co.jp)************************
欲しい人材を確保するための新卒採用コンテンツ制作に特化した会社。
毎年変化する学生の動向や趣向をマーケティングし、採用コンセプトの設計から
媒体原稿、採用パンフレット、採用ホームページの制作、合同セミナーのブース
装飾、会社説明会の仕掛けなど、トータルな採用コンテンツを提案している。単
に企業の魅力をわかりやすく伝えるだけではなく、欲しい人材を効率よく確保す
るためのノウハウが盛り込まれているのが特徴。実績数はのべ1200社以上。これ
までに携わった企業と学生のベストマッチングは数え切れない。
今後ますます激化を予想される企業の新卒採用活動。『魅力編集人』株式会社
ワークを求める声が、途切れることはない。

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[4]【連載】活かされてこそ価値ある人材育成
        第4回 講師はトレーニングのプロに任せる
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 研修やトレーニングの最終的な到達目標や、その研修での目標を明確にしたあ
と、それらの実現のためには、教材と講師が重要なポイントになります。両者と
もに重要な要素ですが、教材については、内容に多少の不備があっても講師のス
キルによって大半はカバーが可能です。逆に、講師のスキルに問題があると、い
くら教材が良質なものでもカバーできないことが多いのです。優良な教材により、
誰が講師を担当しても高い評価を受けるトレーニングというのは理想的なように
も思えますが、それだと自習ですむのかもしれません。つまり、トレーニング実
施において、期待どおりの結果や成果を得られるかどうかは、講師に依存すると
ころが大きいということです。

 そもそもなぜ自習ですむのと同様だと問題があるのかをあらためて考えてみる
と、トレーニングは、スキルを身につけるまでの時間を短縮するために行うとも
言えます。自分でいろいろ考えて答えを導き出したり、自習書によって理解した
りするより、いわゆるツボやコツを教えてもらうことでスキル習得を早めること
ができます。

 つまり、この時間短縮をさせることのできる講師が優秀な講師であると言えま
す。

 では具体的にどのような講師が優秀な講師であるのかを考えてみます。トレー
ニング実施後の受講者アンケートで評価の高い講師が優秀な講師であることは明
らかです。しかし、その回だけの評価や数少ない実施回数での評価は偶然のもの
かもしれません。何度も実施して、毎回評判がよくて初めて評価ができる場合も
あります。

 だとすると、これらは結果による評価なので、その結果がでている時点で、す
でにトレーニングを実施をしているわけで、もし結果が悪ければすでにそれらの
犠牲になってしまっている受講者がいることになります。これらを避けるために、
できれば1回目実施前に講師の優秀さを見抜きたいところです。

 教えるというレベルは、知る、理解するというレベルとは全く違います。物事
がわかったとしても、それを人に教えられるかどうかは別です。より高いレベル
や深いレベルまで知らないといけないという意味もありますが、もっと重要であ
るのが、その事柄の背景であったり、仕組みであったり、構造であったり、意図
であったり、要は本質を理解していないと、教えるレベルには達しないというこ
とです。そういった意味ではレベルというより次元が違うという方が近いかもし
れません。

 物事の伝え方のテクニックとしてのプレゼンテーションスキルやインストラク
ションスキルは、誰でも鍛えることができます。しかし、事柄の本質を理解し、
ツボやコツを教える資質はある種、天性のものであると考えられます。

 このような資質を持つ人は、話す内容を論理的に組み立てられるだけでなく、
聞く側の論理も組み立てることができています。要は、受講者が聞きたいことを
適確に把握しており、しかもそれらを体感でもっているため、それらが変化して
も対応できるということです。

 優秀な講師は、自分が講義しているときに自分がしている説明で自分が理解で
きることがあります。すごくうまく説明できていることに惚れることがあります。
これらは、事前に準備をしているときに、自分が納得できる説明が思いつかない
のに、本番でそれができることがあるということです。講師資質を持つ人の多く
は、このような経験をもっています。まさに天性の資質といえます。

 これらを持つ人は、物事を教えるだけでなく、その事柄の本質や、ツボやコツ
を伝えることができる人ということですが、それらがなぜ重要であるかは、トレー
ニングそのものの目的に関係します。トレーニングで重要なのは、その受講期間
中にどれだけスキルが身につくかだけではなく、受講者が、受講後にどれだけス
キル習得モチベーションがあがり、習得するセンスが身につくかであり、実は後
者の方がより重要であることが多いのです。

 トレーニング提供において、まずは学ぶ機会をつくることが重要ですが、その
機会を最大限に活かすためには、講師のクオリティにフォーカスすべきです。教
えることができそうな人が教えるのではなく、教えるプロが教えるべきです。ま
ずは社内で教育・研修部門以外も含めてそのようなセンスをもつ人を探し講師と
して登用することも考えられますし、費用がかかるとしても社外の優秀なプロの
講師に依頼することが、結果的に必ず費用対効果や時間対効果は高くなるでしょ
う。

********* [筆者プロフィール] ********
柴原健次 人材育成コンサルタント、ビズタレントアカデミー講師

教育および人材育成の世界に足掛け四半世紀、その間、MCP、MOUS、
セキュリティアドバイザーなどの資格制度立上げを行い、ベンダー資格および
教育制度の礎を築く。現在、IT活用時代における人材育成にフォーカスし、
人材育成コンサルティングとともにビジネススキルに関する講師、執筆監修、
講演活動に注力している。
現在、(株)クリエアナブキ ITビズタレント事業推進部 部長。

ウェブサイト: http://www.crie.co.jp/itbiz/
(連載コラムはウェブサイトでも掲載中)
メール: biztoffice@crie.co.jp

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    (株)ネクストエデュケーションシンク ソリューション営業部
        TEL:03-5842-5148 MAIL:info@nextet.net
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[5]【連載】君爺の新教育学談義(12)
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 能力は知識、身体、態度の能力に大分類されます。米国軍の態度能力分類と
www.goodcharacter.comの人柄教材とを組み合わせた新しい分類を作ってみまし
た。まだ試作品の段階ですが、取り急ぎ紹介します。最下位の小分類は数が多い
ので、例を一つずつだけ示します。

能力分類体系
  知識能力
  ・・・
  身体能力
  ・・・
  態度能力
   水準1:受容(receiving):私への入力の認識能力
    意識(awareness) 例:状況の中の音を謹聴する。
    認識(recognition) 例:状況の中のキューに気づくように待機する。
    信頼(trustworthiness) 例:秘密を守る。
   水準2:応答(responding):私から他人への基本的な態度
    反応(reaction) 例:分からないことを他人に相談する。
    正直(honest) 例:うそをつかない。
    敬意(respect) 例:他人のことを考慮する。
   水準3:従事(engagement):私から他人への主体的行動
    介護(caring) 例:他人の主体的行動へ介入する私の自主的行動
    責任(responsibility) 例:職務へ配置されたことに対する義務的行動
    勤勉(diligence) 例:物事を先のばししない。
   水準4:価値(valuing):社会空間の中で価値を判定あるいは追求する。
    判定(judgment) 例:ありがたいと査定したことに感謝する。
    市民性(citizenship) 例:地域の労働奉仕に参加する。
    公正(fairness) 例:えこひいきなしに人々を扱う。
   水準5:権限(competence) 歴史軸の中で集団において意思決定する。
    真摯(integrity) 例:流行から独立性を保つ。
    革新(innovation) 例:新たな態度を公式化する。
    勇気(courage) 例:一人でも正義のために立ち上がる。

 このように分類することによって、態度の評価や教育がやりやすくなります。
第一に道徳講座や倫理講座を企画する時に、全体像が分かって安心です。断片的
な挿話によって道徳教育を受けている時の不安感がなくなります。第二に営業講
座などのほかの講座の中に、態度能力の学習目標を組み込むのが容易になります。
この分類体系をメニューとして参照すればよいからです。
  例えば、名刺の受け渡しのマナーだけ取り上げる教育は断片的です。個人情報
管理講座の中に、名刺の受け渡し、名刺の管理、個人情報の活用、個人情報保護
などの知識・身体・態度の能力を育成するのが構造的です。

********* [筆者プロフィール] ********
君島浩 防衛庁教育専門官(instructional design specialist)

古参教育デザイナ。防衛庁の民間人材採用第1号。ISD技法の導入に取り組ん
でいる。富士通時代に基本ソフトウエア開発、ソフトウエア工学、ソフトウエ
ア技術者教育を担当した。著書に「新時代の研修技法」(マネジメント社)、
「日本語作文作法」(日科技連)など。

ウェブサイト: http://www2.tokai.or.jp/kimijima/
メール: mailto:mso-ced@ic.jmsdf.go.jp
所属学会:ソフトウエア技術者協会 http://www.sea.jp/SIGEDU/index.html

…………◇ 本連載に関するご意見・ご感想をお寄せください ◇……………
…………………………◇ メール:ed2@nextet.net ◇…………………………

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[6]【新連載】Mr.サイトウ プレゼンツ
   「ITスキル標準とヒューマンスキル どっちが大事?」
    第二回 ITスキル標準 2つのレベルと研修ロードマップ
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 前回は「ITスキル標準」の策定の背景と概要についてお伝えしました。今回は、
この「ITスキル標準」が企業活動とどのように関連しているのか、また、レベル、
構成要素の理解と、ITエンジニアのスキルの習得にはどのように活用したら良い
のかを見ていきます。

◇IT 投資の局面と活動領域の関係について

 まずは、各職種の役割を鳥瞰図で見て行きましょう。

http://www.daijob.com/dj/ja/it_skill/it_human/ithuman002_pop01.html
出典:経済産業省HP

 図のように、「ITスキル標準」ではITサービス関連企業の活動図 の左から右
へと、1. 経営戦略策定 → 2. 戦略情報化企画 → 3. 開発 →4. 運用・保守 と
いう4つの大きなフェーズでとらえています。

 そして、縦にはスキルフレームワークで定められた職種が順に8つ並んでいま
す。

 これらの職種は、仕事の流れに沿って、1. セールス → 2. コンサルタント
→ 3. ITアーキテクト → 4. プロジェクトマネジメント → 5. ITスペシャリス
ト → 6. アプリケーションスペシャリスト→ 7. カスタマサービス → 8. オペ
レーションの順に並んでおり、各職種の業務が企業活動の中で、どんな役割を担っ
て、どこからどこまでを主な守備範囲として、そしてどこから次の職種にバトン
タッチして進めて行くのかが一目瞭然となっています。これをご覧になれば、読
者の方々の目指す職種での役割がはっきり見えてくると思います。

◇「ITスキル標準」には2つのレベルが存在する

 ITSS は1〜7段階のレベルづけがあることを前回お伝えしましたが、実は、
そのレベルには2つの異なる意味のレベルが存在しています。このことは明確に
書かれておりませんが、資料を熟読すると解ります。それは、【達成度指標】レ
ベルと【スキル熟達度】レベルの2つです。

 (1) 【達成度指標】とは、人材の実務能力の評価指標でこれまでの経験、実
績を意味します。ビジネス貢献を示す「責任性」「複雑性」「サイズ」と、プロ
フェッショナル貢献を示す「タスク特性」の 4 つの面から評価します。ここに
はヒューマンスキルの側面も含まれています。

 また、(2) 【スキル熟達度】とは、職種・専門分野に必要な「スキル項目」
ごとの習熟の度合いを示します。この2つのレベルが、ITSSのスキルフレームワー
クの各マス目ごと、表裏の2枚のレイヤーのごとく存在しており、どちらかと言
えば【達成度指標】レベルがその人材のレベルとして優先されます。ただし【達
成度指標】のレベル・実務能力を裏打ち実現するものとして、【スキル熟達度】
も必要とされています。

◇「研修ロードマップ」とITSSのバージョンの違いが意味するもの

 「ITスキル標準」にはもう一つ仕掛けがあります。それは、各職種、各レベル
ごとのスキルを習得して行くために必要な学習コースを、体系的に図示した「研
修ロードマップ」という研修体系がセットとして付属しています。これはITエン
ジニアのキャリアアップの計画策定には役に立ちます。

 よく見ると「ITスキル標準」自体は 2003年7月に発表されたVer1.1ですが、
「研修ロードマップ」は2004年8月に新たに発表されVer1.2に更新されているこ
とに気づくはずです。このことは、「研修ロードマップ」の方が、先に最新の情
報となっていることを意味します。私たちは、スキル項目などで差異があれば、
当面「研修ロードマップ」の方を参照していいと思います。いずれVer2.0となる
とも言われています。

 では、以下のURLに、ITスペシャリストの研修ロードマップ体系図を例示しま
す。縦軸の一番下にあるパーソナルという区分がヒューマンスキルの学習体系と
なります。

http://www.daijob.com/dj/ja/it_skill/it_human/ithuman002_pop02.html
出典:経済産業省HP

 さて、これで「ITスキル標準」の構成要素の全体が見えてきたと思います。次
回はいよいよITスキルとヒューマンスキルの習得の方法に入って行きたいと思い
ます。

※ 本原稿の初出は DaiJob.com「ITスキルアップ」コラム連載より。
最新号はこちらで
http://www.daijob.com/dj/ja/it_skill/it_human/ithuman002.shtml

********* [筆者プロフィール] ********
斉藤 実(さいとう みのる) ITSS ユーザー協会 スキルアセッサー部会 
教育・研修 WG 副主査。 JPC 認定プライバシーコンサルタント。スキル診断
・教育サービスコンサルタント。

哲学教育系雑誌編集長を経て、株式会社アスキー入社。パソコンマニュアル
OEM 編集長、IT系教育メディア編集長、健康系編集長を経て、 1999 年にeラー
ニング、スキル診断専門の教育サービスベンチャーである株式会社ネクストエ
デュケーションシンクを立ち上げる。代表取締役社長。
HP: http://www.nextet.net

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[7] <月間>eラーニングマガジン第42号のお知らせ
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現在発行中のeラーニングマガジン第42号では、以下の特集を掲載しています。
  ▼eラーニングマガジン http://www.nextet.net/e-learning/

【 1 】画一的コンテンツとしてのeラーニングからテーラーメイドへ
   eラーニングに求められる機能の変化を考える
          <株式会社インストラクショナル デザイン 中原 孝子>

「政府の5ヵ年計画の終了とともにeラーニングのブームも終了した感がある」
――確かにひところのようにeラーニングを大きく扱うような展示会や会合な
どはなくなりましたが、eラーニングが、学習の一つの形態として浸透し、真
新しさがなくなったことが、「ブームの終わり」を感じさせるものになって
いると思います。今回は、これからのeラーニングに求められる機能の変化を
考察します。

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【 2 】あなたが変える! “仕事”の意識を変革する連載
   会社を動かすコンサルタントの思考術(5)
                    <経営コンサルタント 小泉 雅史>

前回は、「会社を成長させるマーケティングマインド」について説明しました。
マーケティングマインドとは「人を感動させ、喜ばせたいという気持ち」のこと
でした。今回は、そのようなマーケティングマインドを実践する際の思考のコツ
について説明します。

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【 3 】eラーニングコース紹介
五感をフル活用する学習カリキュラム
マネジメントに注力したeラーニング「Me-learning」

あらゆる分野で効率化が求められる今、教育も例外ではありません。そのための
ツールとして開発されたeラーニングは、さまざまな分野に波及しつつあります。
今回ご紹介するのは、マネジメント分野に力を入れている「Me-learning」。
経営コンサルティングを手がけるMEマネジメントサービスが運営するeラーニン
グです。より実務的なコンテンツや、Excelを使用した扱いやすいテストなど、
「Me-learning」には5つの特徴があります。
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【 4 】現場の事例で学ぶマネジメント連載
   ヒューマン・マネジメントのテクニック(10)
                              <芦屋 広太>

人間が行動するのには理由があります。それは「動機(モチベーション)」です。
動機がなければ行動しないし、行動していれば動機があるということになります。
そこで、今回は、行動を促すための実践的な動機付けの方法を解説します。
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