「ＮＥＴ通信」バックナンバー　Vol.27

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ＮＥＴ通信　《人材開発・教育戦略メールマガジン》 9月24日号　Vol.027
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いつもＮＥＴ通信をご愛読いただき、誠にありがとうございます。

中国に進出した松下電器産業は、北京大のビジネススクール、光華管理学院との
提携を発表、中国人の現地社員を講義と現場の実践研修で経営幹部に育成する
計画を打ち立てています。
一方で、日本のハイテク人材獲得に台湾政府が乗り出し、
政府後援のリクルート推進政策で、台湾のIT系有力企業や研究機関などが
先日、都内で合同求人説明会を開催しました。

ITバブル崩壊後の回復の流れの中で、IT人材の国境を越えた移動が
盛んになりそうな兆しがあります。これからのIT人材育成には、
中国など急成長するアジア各国を視野に入れた施策や、技術スキルの標準化
および汎用化が求められていくのではないでしょうか。

─[ INDEX ]─────────────────────────────

[1]【連載第３回】芦屋広太の”人を動かす言葉”（３）

[2]若年者雇用をサポートする、国内最大2600コースの教材検索サイト

[3]＜月間＞ｅラーニングマガジン第30号のお知らせ

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[1]【連載第３回】芦屋広太の”人を動かす言葉”（３）
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「私だってどうすればよいか分からない。
　このシステムを理解しているのは君たちなんだから、
　君たちが考えて改善しなきゃ。」

●自分で考えたことしか実行できない

　あるシステムの保守SEだった頃の話です。
当時私は慢性的にトラブルを起こすシステムの保守を担当。保守改変を行うと
いつもトラブルを起こす状況に苦しんでいました。

　一般に、保守改変を重ねたシステムの構造は歪（いびつ）になっていきます。
この大きな理由は保守メンバーが入れ替わっていくこと。一般にシステム構造
を一番よく知っているのは開発時のメンバーですが、時期の経過とともにメン
バーは入れ替わります。結果、当初の設計思想を理解しないメンバーが作業を
行うので、歪な構造になり、頻繁にトラブルを起こす問題児になるのです。こ
うなると、どう頑張ってもトラブルを起こすので次第にメンバーのモラール
（士気）は低下していきます。この時も、メンバーは「システムが古いから自
分たちばかり苦労している」と被害者意識を募らせていきました。

　そんなとき、凄腕の「システム改善屋」として有名なBがシステム改善担当と
して投入されました。我々は「Bが何かをやってくれる。Bの言うとおりに動け
ばよい」と期待しました。しかし、最初のBとの面接で言われたことは冒頭の
言葉でした。それからBは、執務中でも、休憩中でも、いつでもどこでも我々
メンバーに何でも質問し、考えるように誘導したので、我々はいつも考えなく
てはなりませんでした。しかし、不思議なもので、３ヶ月位すると改善のアイ
デアがたくさん集まりました。それを一つずつ実施していくと、トラブルは減
り、Bが来てから６ヶ月もすると、もうトラブルを起こすことはなくなったのです。

　もうお分かりでしょう。Bが改善したのはシステムではなく、我々メンバーで
す。「システムが古いから」と言い訳し、いつまでも改善策を本気で検討しない
ことをBは見抜いたのです。Bは、自分が考えた改善策を我々に押し付けても上手
くいかないと考え、我々が考えるように指導しました。「自分で考えたことしか
実行できない」私がこう考えるきっかけになったエピソードです。

********* 【筆者プロフィール】 **********
芦屋広太（Asiya　Kouta）IT教育コンサルタント

優秀IT人材の思考・行動プロセスを心理学から説明した「ヒューマンスキル教育」
をモデル化。日経コンピュータや書籍への発表、学生・社会人向けの講座・
研修に活用している。著書に「SEのためのヒューマンスキル入門」（日経BP社）、
「Dr芦屋のSE診断クリニック(翔泳社)」、連載記事は「成功するSEの条件」
（日経コンピュータ）、eラーニングマガジンなど。
サイト：http://www.a-ron.net　連絡先：clinic@a-ron.net

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スキルの差とは、人材ポテンシャルの差です。経営戦略を社員のスキル・育成
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[2]若年者雇用をサポートする、国内最大2600コースの教材検索サイト
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雇用状況の低迷などから、若年層や働き盛り世代層の失業率増加が問題と
なっています。
政府が平成16年6月4日に発表した「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」
では、雇用政策・人材育成施策の新たな展開や新産業創造戦略の推進として、
「職業教育の強化」、「若年者の働く意欲や能力向上」、「製造現場の中核
人材、サービス産業、ITなどの産業人材の育成」などが重点施策として語られて
います。

財団法人高度映像情報センター（AVCC）は、若年者雇用対策やキャリア形成の
ための教育に必要な情報を一元化した"しごと力向上教材ガイド"の運用を開始
しました。従来のビデオパッケージやマルチメディアパッケージ教材情報に加
え、スキルチェック、キャリア形成に関連するe-ラーニングや講座情報など広
範囲な内容に対応し、個別学習、学校や職場での集合学習など、学習状況に応
じた教材を検索することができます。
サービスには（株）ネクストエデュケーションシンクが連携し、教材情報提供
から調達までバックアップしています。

さらに今後、スキルマップやスキルチェックに対応した教材検索機能や、国立
教育情報ナショナルセンター（NICER）及び独立行政法人メディア教育開発セン
ター（NINE）で開発された検索システムとの連携により、NICER、NIMEの教育
情報ポータルサイトからの検索も予定されています。

>>『しごと力向上教材ガイド』 http://www.kyouzai.info

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[3] ＜月間＞ｅラーニングマガジン第30号のお知らせ
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今月発行のｅラーニングマガジン第30号では、以下の特集を掲載しています。
　 ▼ｅラーニングマガジン　http://www.nextet.net/e-learning/

【 1 】ｅラーニングコース紹介　ＬＥＣ（東京リーガルマインド）
　　　コンプライアンスコースシリーズ

コンプライアンス経営を全社で推進していくことを支援する、ＬＥＣ
(東京リーガルマインド)のコンプライアンス系コースシリーズの特徴と事例を
紹介します。ＬＥＣのコースは業務や業種に合わせて種類豊富なラインナップ
が揃えられており、業務効率化や自己スキルアップにも役立てられます。

【 2 】ＩＴ人材のヒューマンスキル教育連載
　　　コミュニケーションリスク・マネジメントのススメ（２）

IT人材のヒューマンスキル向上をテーマにした「コミュニケーションリスク・
マネジメントのススメ」。連載第2回目は、インシデントの発生を抑えたり、
インシデントが発生した場合に被害を最小限に抑えるためのコントロールに
ついて取り上げます。プロジェクトマネージャ必読の記事です。

【 3 】組織の緊急課題への取り組みを支援する連載
　　　個人情報保護とプライバシーマーク取得の知識（１）

現在業界問わず注目されている個人情報保護とプライバシーマーク制度に
ついて、その背景から概念、さらに現場のどのような点に注意をするべきかと
いう事などを、初めて取り組む方にもわかりやすく解説する、隔月連載の新
シリーズです。

　▼ｅラーニングマガジン　http://www.nextet.net/e-learning/

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（株）ネクストエデュケーションシンク　編集部　E-mail: ed2@nextet.net
にお送りください。配信停止のご希望は、お手数ですがこのメールにタイトル
「配信停止依頼」でご返信ください。
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